PS3は通常の音楽CDのほかに、高音質の「SACD(スーパーオーディオCD)」も再生可能だ。SACDはいままでの音楽CDの64倍に相当する2.8MHzのサンプリング周波数で記録(CDのサンプリング周波数は44.1kHz)されており、原音に忠実な再生ができる。DVDビデオのように、5.1chのマルチオーディオにも対応するのも見逃せない。SACDの再生には専用のプレーヤーが必要だったが、PS3はその再生にも対応した。
いくつかのSACDで再生したが、従来の音楽CDでは体験できなかった高音質で音楽再生ができた。たとえばロドリーコのギター協奏曲が記録されたCDを再生すると、クラッシックギターの“弦”のふるえが目に浮かぶようだった。
PS3は「ゲーム」「BDプレーヤー」「オーディオ機器」のすべてで“頂点を目指す”スーパーコンピューターだ。機能を考えればかなりお買い得だ。しかし、残念ながらメインのゲーム機としての魅力は、今1つ発揮されていない。同じ次世代機としてライバル視される任天堂の「Wii」の方が、ずっと目新しくキャッチーなタイトルが多いように感じられる。
筆者はWiiとPS3の両方を徹夜して購入した口だが、ゲームをするならWiiを使い、PS3は「まいにちいっしょ」を見るか、BDプレーヤーとして活躍している。今後の課題はいかにユーザーの心を“グラフィック”の美しさだけでなく、内容で楽しませるゲームを揃えられるか、というところにかかっている。もしPS3のスペックを引き出すソフトが出たならと、いまからワクワクして待っている。
ゲーム機としての魅力は未知数だが、AV機器としてはとても魅力的た。フルHD表示に対応したテレビを持っているならBDプレーヤーとして購入すると、驚くほどの高画質でBDソフトを再生できて楽しめる。クオリティの高いソフトに出会えば、ハイビジョン映像のすばらしさに心までふるえることだろう。
PS3は、2006年12月末頃になって、ようやく店頭でも在庫を見かけるようになった。SCEのオンラインサイトでの販売も始まるので、じっくりと品定めをして購入していただきたい。
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