この3年間をふりかえると、個人の生産性に関する柱の規模、つまりエンジニアの数はほとんど変わりませんでした。一方、エンタープライズやオンライン関連の作業に従事している社員の数は増えました。エンターテインメントデバイスの分野でも、社員の数はわずかに増えましたが、ほとんどの人が想像するよりは少ないと思います。「Xbox 360」が完成した時に自由になったリソースをZuneなどの開発に振り向けることができたからです。エンタープライズやオンラインに関する柱と比べると、この柱の規模はあまり変わっていません。
Windows、PC、オフィス生産性ソフトウェアが定着したのは、これらがIT部門から広がったのではなく、エンドユーザーの支持が得られたからです。それは確かです。ほとんどの場合、商品を最初に受け入れるのはエンドユーザーです。それがわれわれの--私の基本的な理解です。
これはエンドユーザーと接点のあるイノベーションに限られます。仮想化が最初にエンドユーザー市場で採用されることはないでしょうし、新しいファイアウォール技術はまず法人市場で受け入れられるでしょう。しかし、エンドユーザーと関わりのあるものに関しては、採用はまずエンドユーザーの領域で起こります。
2000年問題や集中管理への移行などにより、この傾向はやや弱まりました。しかし一般には、技術の採用を促す最良の方法はCEOやビジネスリーダーに個人的に興味を持ってもらうことです。これは非常に強力な現象です。
率直に言って、もしIT部門が介在しないなら、内部にとどめるより、インターネット上に置いた方がよいものはいくつかあります。当社には強力なエンタープライズサーチがありますが、それにはまずIT部門に関心を持ってもらう必要があります。そうでなければ問題です。ビジネスに関する情報をオープンなインターネット上に置くわけにはいきませんからね。つまり、これらの技術を有効化し、多くの人の関心を集めることが、企業での採用を促すことにつながるのです。
以前よりも、ということはありません。われわれはエンドユーザーと共に成長してきました。エンドユーザーは昔も今も非常に重要です。(Microsoftの)歴史はエンドユーザーとの歴史です。1995年、1996年、1997年頃のエンドユーザーは、われわれはITを理解していない言っていました。われわれはエンタープライズを理解した、ITを理解したとエンドユーザーが言うようになったのは、ここ5、6年のことです。われわれは引き続き、開発者、IT、ビジネス、エンドユーザーに対して良い影響力を発揮していかなければなりません。これらの関係がひとつでも弱まれば、当社は問題を抱えることになるでしょう。
当社で最も重要な消費者製品はリリースの間隔が開く傾向にありました。Windows、IE・・・・どちらも当社を代表する製品です。Officeのリリース間隔は、これらの製品ほど開いてはいません。
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