一説には、オープンソースライセンスは500種類以上あると言われています。ライセンスの急増は問題であり、すでに解決に向けた取り組みを始めています。問題意識を共有する企業や団体も増えており、たとえばIntelは自社のオープンソースライセンスの使用を中止しました。やるべきことはまだたくさんありますが、ご想像の通り、ライセンスには多くの感情やエゴが関わっているので、並大抵のことでは虎の子のライセンスを放棄させることはできないでしょう。
著作権は時代遅れだと思います。基本的に、実社会で利用されている著作権は非常に限定的です。現在の著作権は本を他人に見せること、自分が所有する本の読み方や売り方には適用されません。現在の著作権は「複製」という行為にしか注目していないからです。以前は複製を作ることは高価で、手間のかかる作業でした。
しかし、インターネットではウェブページを表示するたびに複製が作られます。コンテンツを含む活動は、常に多くの複製や混合を伴います。これは著作権を混乱させるだけではありません。「複製」をしたという理由で、著作権がオンライン活動の多くの部分に干渉し、管理するようになれば、インターネットユーザーも混乱の渦に巻き込まれることになるでしょう。
Creative Commonsは現在の著作権制度の枠内で新しい選択肢を提供し、共有がもたらす価値を示すことによって、できる限りのことをしています。
「消費者生成コンテンツ」は現象としては認識されていると思いますが、それはいわば偽の共有、「ガラスの檻の中の共有」です。企業は一見すると、ユーザーに共有や創作を認めているような商品を作り始めるでしょう。しかし、それはあくまでもコンテンツメーカーを保護するために作られた「箱庭」の中の自由です。ディズニーランドのアトラクションのようなものです。
以前よりはましかもしれませんが、大手のコンテンツ会社がユーザー生成メディアやその類のものを本当の意味で「理解」する日が来るのかどうかは分かりません。Linden Labのよいところは、ユーザーコントロールの意味を正しく理解し、支持している社員がいることです。実証ができるなら、ユーザーはLinden Labに規則等の変更を迫ることができます。企業はこのような事態を恐れていますが、本質を理解している人なら、それが真の意味でのユーザー参加であることを理解するでしょう。
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