ソフトバンクといえば、2001年にYahoo! BBでADSL事業に参入し、価格破壊をしたとされて有名だが、携帯電話でも同じことがおこるのだろうか。
ADSLについて言えば、当初は他社よりも大幅に安く提供したが、他社もすぐ追随した。その後はADSLの通信速度が上がるたびにYahoo! BBは高い料金を提示し、現在最速の50Mbpsタイプや26(24)Mbpsタイプでは他の大手プロバイダよりも高くなっている。しかも、いままで値下げもなかった。
いまだに語り継がれているADSLの「モデムタダ配り」についても無料だったわけではなく、レンタル貸与されただけ。レンタル料無料も最初のキャンペーン期間の2カ月程度だけで、その後はしっかりと月額550円以上のモデムレンタル料がかかっている。
ADSLの経緯だけを見てみると、安いサービスを出したものの、結局は他社が追随し、ソフトバンクを利用していたから安かったというケースは少ない。ADSLと携帯電話は異なるため同じことにはならないかもしれないが、伝説化された“Yahoo! BBのように”と幻想を抱くのは禁物だ。
なお、余談だが、現在のところソフトバンクグループ内の割引制度はない。Yahoo! BBやYahoo!プレミアムを利用していてもコスト面でのメリットはないのだ。一方のau携帯電話はDIONや固定電話と合算請求するとわずかだがキャッシュバック制度があり、ドコモもFOMA利用者向けに格安のプロバイダサービスを行なっている。
ソフトバンクのゴールドプランによって、一気に競争が増したように見える番号ポータビリティ(MNP)。ここでソフトバンクを選択する際の注意をおさらいしてみよう。
ソフトバンクのゴールドプランを選択する際の注意は、“ソフトバンクモバイル同士の通話なら一部時間帯以外、メールなら無料で使い放題だが、それ以外は有料”ということをまず十分認識しなければならない。
さらに、ソフトバンクに乗り換えるなら、他のオレンジプランやブループランも含めて“他社の加入期間が活かせる1月15日までに手続きすべき”ということだ。これ以降、また新たに特典が用意されるかもしれないが、現在決まっているのは1月15日までだ。
新スーパーボーナスは“機能が豊富な携帯電話が欲しく、それを長く使い続ける場合で、初期費用も含めてお金をかけたくない場合には有効”だ。ローン購入なので途中解約や機種変更でも残金を払わなくてはならないことも確認しておこう。
これがもっとも重要だが“自分の行動範囲とサービスエリアが適合するか、必要としているサービスがあるか”をチェックしておきたい。使えないサービスなら持つこと自体無意味だからだ。
MNPはまだはじまったばかり。今後はドコモやauから驚くような発表がないとも限らない。それに対してソフトバンクが追随すればさらに競争は激化する。あわてて乗り換えて損をしてしまうことのないよう、慎重に選んでほしい。
前編:想定外「0円」プランは、どのぐらい安いのか~~ソフトバンクモバイルを検証CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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