「フリーカルチャーを推進する人々の要求や、企業のメディアビジネスの要求に応えるために(Revverを)作ったわけではない。このテクノロジ を開発したのは、新しいメディアのクリエイターという苦しい立場をサポートするためだ」(Starr氏)
Revverの仕組みはこうだ。まず、映像制作者がサイトに映像をアップロードする。これをRevverのスタッフがチェックして、ポルノや著作権侵害などを基準にコンテンツを選別する。問題のない映像ファイルには広告が埋め込まれる。映像は再生されるごとにRevverサーバ と交信し、広告のクリックが追跡される 。
Yankee GroupのアナリストMartin氏によれば、手作業で1つ1つビデオクリップを確認するため、映像に関する大量のメタデータまたは情報を記録できるという。「これによって、広告主は自社の広告にふさわしい映像をピンポイントで選択できる」と同氏は指摘する。例えば、ソフトドリンクメーカーの幹部がRevverを訪れて、20代の若者がスケートボードに乗っているクリップすべてに広告を載せるよう依頼できる。
さらに、競合他社の製品が映っている映像は避けるよう指定することも可能だ。
Martin氏はこのテクノロジに好意的だが、Revverには多数の支持を獲得する強力なブランド力がないことが問題だと指摘する。同社の認知度は、映像共有サイトのトップ10には遠く及ばない。
「プラス材料は、Revverがコンテンツのシンジケートを行っていることだ。これによって映像はあらゆる場所で再生される。ただ、それがRevverだと認識されなければ、Revverのサイトに行ってコンテンツをアップロードするということは分からないままとなる 」(Martin氏)
ただ、コンテンツに対して報酬を支払うという動きについては、Martin氏は他の企業も遠からずRevverに続くと予想する。長年コンテンツに報酬を支払ってきた企業としてAtom Entertainmentがあるが、それは映像共有サイトが今のように急成長する前の話だ。Revverが新たな戦法に打って出てきた今、競合他社が「ノー」と言うことは難しいだろう。
「この手法は私たちが始めたものだ。ということは、皆はそれに従わざるを得ないだろう」(Starr氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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