実際に使ってみると、実用的にも申し分のないノートPCであることがわかる。このタイプのノートPCでは、ファンを搭載せずにボディ全体の放熱などで冷却をまかなう設計のものもある。その場合、風切り音など騒音の原因となるファンがないので静寂性で有利になる。
その一方で、ファンがないことで、高いCPU負荷をかける作業をして、ボディが非常に熱くなってしまったり、放熱を限度を超えた場合にCPUパワーを落としてしまう場合もある。このtype Gは小型放熱ファンを搭載することで、熱対策などを有利にし、熱くなりすぎないように配慮されている。
オフィスや乗り物の中などでは全く気にならないのだが、自宅に戻って静かな寝室などで作業する場合はファンの音が目立つ一面もある。これは安定した高性能を実現するためには仕方がないだろう。たとえファンがない機種でもHDDの動作音があるため無音ではない。type Gがファンレス機に比べて極端に音を発するわけではなく、さらにファン付きは同じボディでより高性能なCPUの搭載モデルの登場が期待でき、強制放熱による安定動作などのメリットもある。
キーボードは17mmピッチでストローク2mmという仕様。等間隔のキーのため、良好にタイプできる。あえて気になる点をあげるとすれば、若干引っ込んでいるデザインのため、最前列、特に親指の横腹で押すスペースキーを押す際、パームレスト部分の角に当たることくらいである。
そのほか筆者の試用では好印象な部分が多い。クリックのボタンは、type Tに比べるとカチカチ音が控え目なところがよい。また、VAIO特有のCtrlキーが左下のコーナーにある点や、右側のキーの幅が小さくなっていない点など、デスクトップPCとの違いを気にすることなく使える点は評価する点だ。
type Gのモデル展開を見てみよう。通常のパソコン販売店に並ぶモデルは2種類。ひとつは重量が約898g以下で、光学ドライブなし、バッテリーが軽いSバッテリーというモデル。もうひとつはDVDスーパーマルチドライブを搭載し、標準Lバッテリーで重さは約1116gというモデルだ。
それ以外のCore Solo U1300、512Mバイトメモリや80Gバイトの1.8インチ/毎分4200回転のHDDなどは共通で、軽量化を極めたいユーザーと、それなりに便利に使いたいユーザーの希望にあったモデルといえよう。
また、法人向けの販路ではCore Solo U1400、60Gバイト HDD、標準Lバッテリーが共通となり、指紋センサーの有無や光学ドライブの種類で3タイプとなる。
これ以外の仕様はソニースタイルで自由に組み合わせられる。ここだけの仕様としては英字キーボードや、カナ印字のない日本語キーボードなども選択できる。自分好みの仕様に、無駄なく仕上げることができるのはうれしい。
type Gは従来からの標準的なB5ファイルサイズのノートPCを踏襲した、クラシカルなビジネスノートPCと言える。その中でもFeliCa対応やHDDの衝撃予知機能などもtype Gならではの特長だ。
また、VAIOらしく豊富な純正オプションが用意される。ブックカバー型のキャンリグカバーは装着したままでも通常どおり使え、排熱も妨げない優れもの。また、ジャストサイズで、ACアダプターもスマートに収納できる専用キャリングケースも用意される。
ビジネスといってもスマートに機器を持ち運んで使うことも重要。そういった点も満たしてくれるのはtype Gだ。
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