デジタル放送EPGは、同社のデジタルTVの番組表とほぼ同じGUIを採用。EPGの解像度は960×540ドット(HDMIとD3出力以上)と適度に高く、アナログTV接続では同じEPG構成のままSD解像度にダウンコンバートされる。
アナログEPGは従来と同じGガイドとなっている。デジタル放送の番組検索はジャンルのみでキーワード検索には対応していないが、番組表が3段階に拡大・縮小が可能で、スクロールや検索速度が早い。予約の番組追跡は前後3時間まで可能で、前3時間の繰り上げ放送にも対応しているのがポイントだ。
再生リストは、従来のアナログ機とほぼ同じ構成で、TS録画とVR録画を混在して表示できる。連続ドラマなどを自動的にフォルダにまとめる「連続ドラマ一括機能」や、タブ標示でユーザーを切り替えられる「ユーザー別再生リスト」などはデジタルとアナログ放送で有効になる。
自動録画機能は搭載していないが、ユーザーの好みを学習しておすすめ番組を紹介してくれる「おすすめ番組検索」を元に録画すれば自動録画的に活用できる。ただし、本機能はアナログ放送のみ有効なのでデジタル放送対応が望まれる。
処理の重いデジタル機なので、三菱アナログ機で伝統の「1.5秒高速録画スタート」は実現していないが、それでもスタンバイなしの電源オフ状態から約5秒で立ち上がるのは、デジタル機としてはトップレベルの早さといえる。レコーダー回路の起動の早さとともに、同社のデジタルTV回路の起動も早く、両者を融合したメリットが出ている、といえるだろう。
編集機能はシンプルで、従来の自動チャプター分割や、チャプター&プレイリスト編集はアナログ録画のみ可能。デジタル放送TS録画の編集は、部分削除とタイトル分割のみ、という一般的なスペックだが、TSモードでも録画再生時にブックマークとしてチャプターマークの打ち込みは可能だ。
ネット機能は搭載していないが、ユーザー別のタイトル管理はDLNAホームネット向きで、操作履歴からユーザーの好みを解析するおすすめ番組検索は、将来のネットワークサービスにも応用できそうだ。というように素質は良いので、更なる進化に期待したい。
デジタル機は、アナログレコーダーとTVのデジタル放送回路を合体させるため、両機能がうまく融合していないモデルも見受けられるが、本機はデジタル初号機ながら完成度が高く、手堅くまとめられている。独自のアイデア機能を盛り込んだ三菱らしい3 in 1機といえるだろう。ビデオ一体型レコーダーがほしい人なら、購入リストに入れておきたい1台だ。
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