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コンパック買収は正しかったのか--検証:HP復活の経緯 - (page 3)

文:Tom Krazit(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2006年09月12日 18時34分
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 PC部門も2004年には利益を安定してあげるようになり、PCが家電量販店で購入されることが多くなったこともあって、ここ最近、売り上げを大きく伸ばすことができた。PCの市場シェア争いでは、Dellが先行しているものの、そのDellも最近、利益予想の下方修正を余儀なくされている。同社の経営幹部によると、利幅の少ない下位機種の市場を獲得し過ぎてしまったことが原因だという。

 そして今、突如として、HP株に買い注文が集まっている。HP株は、合併以来、ダウ・ジョーンズ平均株価、Nasdaq指数、S&P 500指数、および株数で、競合主要3社(Dell、IBM、Sun)を上回っている。Compaqの買収がHPの競争力を向上させたとはいえ、株価が上昇した時期は、Hurd氏がCEOに就任した時期と一致する。

 アナリストや社員たちによると、HP社内では、ようやく、合併後の混乱した状態から落ち着きを取り戻した感があるという。Hurd氏が、管理職の役割を明確化し、ビジネスの遂行にあたってより多くの決定権を与えるようにしたことも功を奏したのだろう。Hurd氏は、就任直後、「最前線の販売グループが製品開発部隊と同じ意志決定に従っている」ことに気づいたという。「いくつかのケースでは、CEOと顧客の間に9階層もの管理職が存在していた。また、一部の部門では、費用の割り当て方法がもとで、本来の予算のうち30%未満しか自由に使えなかった」と2005年の年次報告書に添付した株主への手紙に同氏は記している。

 「Fiorina氏はHPの中心になろうとし、意志決定の集中化を実施した。しかし、彼女はレイオフの実施を開始し、各ビジネス部門の管理者が管理できるはずのお金も集中管理されていたため、誰もが何ひとつ自由にできないと感じていた」とEunice氏は指摘する

 新しい幹部たちはHPの社員に、そして、新しい取締役会は経営委員会に対して、新鮮な息吹を吹き込んだ。会社はFiorina時代よりも一体感が増したように思える。Fiorina時代は、CompaqとHPの社員が、新しく統合された組織の中でそれぞれに別々に自分たちのやり方を見いだそうとしていた。

 イライラの溜まった多くのHPの社員、パートナー、顧客にとって、Fiorina氏は格好の非難の的となった、とEndpoint Technologies AssociatesのアナリストRoger Kay氏はいう。彼女の派手な経営スタイルとその口から飛び出すマーケティング専門用語は、控えめな経営人に慣れていたHP生え抜きの多くの古株エンジニアたちからやる気を奪った。

 「彼女は、良いアイデアとビジョンを持っていたけれど、実行能力に欠けていた」とKay氏は言う。Fiorina氏が、ちょうどHurd氏のように、経営戦略に長けた有能な副司令官的な役割を受け入れていたら、2003年と2004年に、度重なる組織再編と利益低下で、HPがあのような苦境に立たされることはなかったかもしれない。

 しかし、Hurd氏のおかげで、Fiorina氏の議論を呼んだ合併計画も少しずつ評価されつつある。

 「Compaqを買収したことで彼女は悪くいわれるが、結局、この買収は良い方向に向かっている。彼女は会社をいったん溶解させ、旧態依然とした体質から脱却させた。もちろん、彼女でなくとも、Hurd氏でも同じことはできただろうが」(Kay氏)

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

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