HDDもDVDも1台で楽しめる! 日立、ハイブリッドカム Wooo DZ-HS303--開発の裏側 - (page 4)

日立
DZ-HS303
内容: 日立製作所は世界に先駆けてディスク記録のビデオカメラを開発してきた“ディスクカメラの老舗”である。その日立が放った最新モデルが「Wooo DZ-HS303」だ。DVDの汎用性の高さと、HDDの長時間録画を兼ね備えた最強のビデオカメラといえるだろう。世界初の本機は、どのようなノウハウで実現されたのか? その便利さとは何か? カメラ革命が切り開く新しいビデオカメラの世界を、日立開発者に語ってもらおう。

従来機とほぼ同じ小型軽量化を達成

--以前から日立のDVDカメラはコンパクトで撮りやすい印象がありましたが、今回のハイブリッドカムWoooも手にしてみると、今までのDVDカメラとほとんど同じと思えるサイズと重さですね。ここまでコンパクトにできた秘訣とは?


 井上 設計目標は、前モデルと比べてサイズは同じ、重さも限りなく同等にすることを目指しました。このために、日立グローバルストレージテクノロジーズ社製の組込専用のMicrodrive「3K8」を世界で初めて採用しました。1型(約2.5cm)という小型サイズで、8Gバイトの大容量を実現しています。内蔵専用HDDなので外枠をスリムにして、回路基板を小型化することで、HDDの体積を約23%コンパクトにしています。

--家族のビデオ撮りなど、かけがえのない映像をHDDに記録するためには、HDDに高いデータ保護機能が要求されると思いますが、この点について新しい部分とは?


 井上 データ保護に万全を期して、カメラ落下時には記録ヘッドを待避させてデータを保護する三次元落下センサーをHDDに内蔵しています。今までの落下センサーは外付けでしたが、HDDに内蔵することで検出速度が早くなり、15cmからの落下でも検出できるようになりました。さらに耐衝撃ゴムダンパーでHDDを支えて保護しています。

--超小型HDDを採用するにしても、サイズや重さををほとんど変えない、というのは難しい実装技術ですね。

  • 内部構造図。HDDは熱に弱いので、熱を発生しやすい液晶や回路基板から最も遠い場所、つまりDVDドライブのドアの中にHDDを内蔵した。磁気シールドでDVDドライブのピックアップへの影響を防ぐ


 井上 HDDをカメラ内のどこに設置するかにも苦心しました。ドライブや回路基板の隙間にHDDを挟み込むわけですが、サンドイッチの具を増やすようなもので、工夫なしにHDDを組み込んでしまうと、横幅が増えてカメラが持ちにくくなってしまいます。また、熱やノイズに考慮する必要もありました。このため、DVDドライブのドアの部の空間をいかして、そこにHDDを埋め込むような形で内蔵しています。こうした工夫で、横幅を前モデルと同じにすることができました。重さは前モデルと比べ約15g増と質量増をほぼHDDの重さに押さえている計算になります。以前のDVDカメラの時代からカメラ回路にパラレルIDEインターフェースを付けていて、PCのように2つのドライブをサポート可能にしてありましたので、大幅な回路変更や質量の増加なしにハイブリッド機を実現できました。

  • 「HDD&DVDのハイブリッド化で、今までの不満を解消し、新しい便利さと、撮る楽しさを実現できたと思います」

--最後にビデオカメラユーザーへのメッセージをお聞かせください。


 井上 ハイブリッドカムWoooを、今まで以上に便利で楽しいカメラとしてご活用いただければ幸いです。これからも最新のドライブ技術などで、従来の不満を解消し、ビデオカメラの利用シーンをさらに広げます。ディスクカメラのリーディングカンパニーとして“カメラ革命”を推進してゆきたいと考えていますので、どうかご期待ください


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