これは面白い質問ですね。わたしはSVGとCanvas(SafariとFirefox)がどうなるかに注目しています(編集部注:CanvasはSafariとMozillaで使用できるベクトル描画用特殊タグで、JavaScriptを用いて描画する)。もしSVGかCanvas(java2d)、あるいはその両方が3つの主要なブラウザに取り入れられれば、レイヤ、チャンネル、アルファマスクなどの機能を持った、完全に新しいオンライン画像エディタを作ることが可能になります。今は新しい機能を追加するよりも、今ある機能の使い勝手をよくすることに取り組んでいます。また、PXN8をカスタマイズしやすいようにしたいとも考えています(詳しくはビジネスモデルの項を参照してください)。
今直面している最も大きな問題は、PXN8の存在を広めることです。今は資金が小規模です。ハードウェアとホスティングの費用を賄えるだけで、広告やマーケティングに回す資金がないのです。大企業は製品の普及に大きなお金をかけることができます。MicrosoftやGoogleが新しいWebサービスやWebアプリケーションを開始する際には、最初の日から大きな注目を集めることができるでしょう。小規模独立系ソフトウェアベンダーはそういうぜいたくはできませんから、製品を知ってもらうのに創意工夫が必要です。
時間とお金ですね。製品を微調整するには時間が必要で、プロモーションにはお金が必要です。どちらも不足しています。理想的なことを言えば、使い勝手についての調査をして、利用者がPXN8をどう使うかを調べ、問題点の修正をしたいですね。
Sxoop Technologiesは、他のWeb2.0企業とは違ってPXN8を有料のアプリケーションとして運営しているわけではありません。商用WebサイトでPXN8を利用する顧客に対してライセンスを提供しています。潜在顧客は、オンラインデジタルプリントサービスや写真共有ポータルサイト、あるいはその他豊富な写真編集機能を必要とするWebサイト全般です。PXN8はHTML、CSS、JavaScriptで書かれていますから、Web開発経験者ならだれでもユーザーインターフェースをその企業の方針にあったものにカスタマイズすることができます。
一日につき平均1000ページビューです。
自分の優先順位から言えば、使い勝手と性能です。使い勝手の良い写真エディタをWebブラウザの制約の中で作るのは、面白い課題だと思います。これは、一般的なWeb2.0(ソーシャルブックマークやWebメールなど)のような簡単な仕事ではありません。わたしはPXN8がFlickrに統合されたこと、PXN8を使ってくれる人たちがいることを誇りに思っています。
Garrett氏のAjaxに関する論文が、間違いなくわたしのような人々の触媒になったと思います。Web2.0は大げさに騒がれすぎかと聞かれると、そうは思いません。
おそらく、Webプログラミングに慣れつつある小規模ソフトウェア企業で、そのような企業にとってWebはこれまでで最高の販売メカニズムだということに気づいた、うちのような小規模独立系ソフトウェアベンダーが何百とあるでしょう。もちろん、それらの企業がニュースの大見出しに乗ることはありませんし、すべてが大企業に買収されるわけでもありませんが、その過程でいくつかの面白い成果が出てくるでしょう。現在はWebのユーザーインターフェースの設計がデスクトップのユーザーインターフェースの設計を上回り始めているところだと考えています。将来、デスクトップのアプリケーションの設計はWebのユーザーインターフェースの設計に基づくようになるでしょう。役割が逆転しつつあります。
Bloggings、Flickr、del.icio.us、TechCrunch、それから多くのCSS関係のブログ(Dave Shea氏、Zeldman氏、alistapart、Dan Cederholm氏など)です。わたしはFlickrが大好きです。Flickrのユーザーインターフェースを見ていると「人が住んでいる」ことを感じさせます。Flickrはユーザーインターフェースについて本当に腐心している(ただ、やり過ぎてはいない)ことがわかります。Flickerのユーザーインターフェースは、確かに利用者に合わせて育ってきています。FlickrのバックエンドAPIもかなり良いもので、その認証メカニズムはシンプルで美しいものです。そう言えるAPIは多くはありません。
最近まで5時間しか寝ていませんでしたが、(医師の指導を受けて)今は気をつけて8時間寝るようになりました。
メールでのインタビューに応じてくれたPXN8のクリエイターWalter Higgins氏に謝意を表する。
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