「Digital Copyright」の著者であるミシガン大学ロースクールのJessica Litman氏は、ヌード画像をめぐるGoogleの主張を「ばかげている」と評した。
米連邦地裁のA. Howard Matz裁判官は、「(Perfect 10の)写真は、プロフェッショナルで熟練した、時に品位を感じさせる芸術性を一貫して反映している。写真が露出度の高い--あるいはヌードの--女性を撮影したものだということはまったく問題ではない。『ミロのビーナス』の時代以前から、そうしたイメージは芸術家の好んで取り上げる主題だ」と踏み込んだ発言をしている。
Googleは7月に提出した上訴書類(PDF)のなかで、この議論を改めて取り上げようとはしなかった。
しかしLitman氏によると、こうした訴訟はGoogleにとって「大きな賭け」だという。「フェアユースに関してGoogleが間違っているということになれば、おそらく事業を続けていけないだろう」と同氏は話す。
Googleほどの成功を収めたとなれば、どんな企業も、うるさい訴訟に悩まされることになる。そうした訴訟をしかけてくる相手の中には、とにかく訴訟で大金をせしめることが狙いの、「コピーライトトロール(copyright troll)」と呼ばれる人々もいる。ペンシルベニア州では、あるウェブ制作者が、「ユーズネット」(ニューズグループ)への自分の投稿をGoogleがインデックス化したことは許容できないとしてGoogleを訴えるという、奇妙な訴訟があった。また、短編小説に関するネバダ州の訴訟で原告となったField氏は弁護士で、Googleのオプトアウトを故意に利用せず訴訟を起こした。
そして、複雑な著作権の問題をめぐって対決する弁護士たちは、万が一に備えて、たとえ論拠が弱いものであっても、大量の主張を提出書類に盛り込みたい誘惑に駆られがちだ。
Mitchell Silberberg & Knuppのパートナーで、Googleとの訴訟でPerfect 10の代理人を務める弁護士のRussell Frackman氏は、「写真はおとなしいがアダルト雑誌だと言って攻撃したいのだ」と話している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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