新MacOS X「Leopard」がいよいよ登場へ--これまでの歴史を振り返る - (page 3)

新しい検索機能「spotlight」を装備したMacOS X(Tiger)

 10.3でひととおりの完成を見たのか、次バージョンの10.4のリリースは2005年4月と1年半の期間が空く。

 一番の目玉は「spotlight」。メタデータを使ったファイル検索システムで、OSが自動的に各ファイルのメタデータを収集して、不可視のデータベースに格納し、各アプリケーションがそれを使って高速でインテリジェントな検索をするというシステムだ。

 メタデータにはファイルの属性のみならず、PDFなら本文、デジカメの画像ならEXIF情報、MP3ならID3タグという具合にさまざまなデータを収集するため、幅広く検索可能だ。Windowsより一足早く新世代の検索システムが搭載されたのである。

 spotlightのメタデータはOS上の検索機能のほか、Finderの「スマートフォルダ」(条件に沿ったファイルを自動的に収集した仮想フォルダを作る)、Mailの検索機能や「スマートメールボックス」などで活用される。

 このほか、「DashBoard」も搭載された。HTMLやJavascriptなどで書いた、ウィジェットと呼ばれる小さなアプリケーション群を呼び出す機能で、世界時計やiTunesコントローラー、計算機、単位換算ツール、天気予報などを一瞬で画面に呼び出せる。

 作業の自動化を行う「Automator」も登場。単純なワークフローを記録していつでも呼び出して実行できる。

 最新バージョンは10.4.7(2006年7月末現在)だが、それとは別にIntel CPU搭載MacにWindows XP(Service Pack 2)をインストールするための「Boot Camp」のパブリックベータ版が公開されている。Intel CPU搭載MacでWindowsを使うためのドライバを入れたCDを作成する機能や、内蔵HDDにWindows用のパーティションを区切ってWindows XPをインストールする機能を提供している(ただし、Windows XP(SP2)を別途用意する必要がある)。パブリックベータ版のため日本語キーボード周りなどに不備はあるものの、Windows XP自体は問題なく動作している。

 2006年8月のWWDCで詳細が発表されると思われる10.5(Leopard)ではこのBoot Campに該当する機能が装備されると明言されており、そういう意味でも注目されている。

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