Current AnalysisのアナリストSam Bhavnani氏は、HPは「ThinkPad」などの他社製品をお手本にしたと指摘している。ThinkPadを含むIBMのPC部門を買収したLenovoはチタン仕上げの製品を試験的に投入したが、それまでの長い間、ThinkPadシリーズといえば本体は黒と決まっていた。それでも企業や個人ユーザーがThinkPadを愛用しているのは、耐久性があり、使いやすく、プロの使う道具という風格があったからだと、Bhavnani氏は説明する。
Bhavnani氏によると、HPに欠けているのは、いわゆる「フラッグシップとなる高級製品」だという。こうした製品は大量に売れるわけではないが、顧客の目をそのブランドに向ける役割を果たす、いわばコンセプトカーのPC版だ。Dellには「XPS」シリーズがあり、東芝には「Qosmio」シリーズがある。しかし、HPにはこのような製品がないとBhavnani氏は指摘する。
HPのDayan氏は、同社は今回発表した新型のノートPCで、幅広いユーザーにアピールするつもりだと述べている。DellのXPSシリーズは顧客としてゲーム愛好者を想定しているが、HPではこのようなニッチ市場を狙う戦略をとらず、できるだけ多くの顧客の目に触れることで購入に結びつけたいと考えているという。
Alienware、Voodoo PC、Acerといった個性的なマシンを売りにするPCメーカーの製品、さらにはDellのXPSシリーズと比べても、HPの新しいデザインははるかに地味だが、パーソナル化できるというのは単なる見かけだけの話ではないとDayan氏は言う。HPが試みているのは、購入から設定、サポートまで、PCの使用にまつわるあらゆる場面をパーソナルな体験にすることだとDayan氏は語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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