ATOKを多くのプロが支持するそのワケは?──ジャストシステムATOK 2006 for Windows [電子辞典セット] - (page 3)

ジャストシステム
内容:日本語入力の快適さを追求するユーザから、熱烈な支持を受けるATOK。その最新バージョン、ATOK 2006 for Windows(以下、ATOK 2006)がついにリリースされた。高い変換精度と、入力操作の省力化を追求したATOKシリーズは、どこが変わったのか? そしてどんな機能が追加されたのか? さらに「なぜMS-IMEではなくATOKなのか?」も含めてレポートしたい。

●日付、時刻を入力

  • 「あす」と入力して変換、表示された候補たち。明日の日付を、さまざまな形式で候補表示している。ちゃんと「明日」、「あす」も入っている。ちなみに対応範囲は変換当日の前後2日間である。

  • 「いま」で変換。今度は現在の時刻が候補として表示された。

  • 日時を入力して変換、別の表示形式にすることもできる。将来日付の曜日を知ることもできる。スケジュールなどを作成する際に、意外と便利な機能である。

 このほかATOK 2006の新機能としては、関東地方の方言への対応がある。話し言葉や文語への対応機能は以前から持っていた機能なのだが、めでたくATOK 2006で主な話し言葉に対応したのだそうだ。具体的には例文を見て欲しいが、この機能は大変興味深く意義深いものだ。日本語は決して標準語だけではなく、各地に美しい方言が存在する。方言を織り交ぜた話し言葉をスムーズに変換できるとなれば、もっと積極的に使っていこうという気持ちにもなるだろう。

 また、話し言葉のスムーズな変換は、シナリオ執筆やメール文書の作成などにも効果を発揮してくれるはずだ。

●話し言葉モード

  • 祝! 話し言葉モード全国制覇! このモードには共通語の「話し言葉」、「文語」のモードもあることに注目。

  • 「カナ漢」の隣にあった「般」が「関東」になっている。これで「話し言葉関東」のモードに入った。

  • 通常、すなわち一般のモードと、「話し言葉関東」のモードで、同じ文章を変換してみた。「おめー」と「くいてえって」の変換結果の違いに注目。

まだまだあるぞ、ATOK 2006の便利機能

 新しい機能以外にも、ATOK 2006には興味深い機能がいろいろ用意されている。それらをすべて紹介するにはとてもスペースが足りないので、ここではATOK 2006で強化された機能を中心にいくつか取り上げてみたい。

 最初に紹介するのが、強化された校正支援機能だ。校正というのは文書をチェックすることだが、ATOKシリーズにはその校正機能が以前から標準搭載されていた。さらにATOK 2006では、その機能が強化されているということだ。最近、正しい日本語への興味が高くなっているが、ATOK 2006ならうっかり誤用をかなりの確率で防ぐことができるのである。

●校正支援機能

  • 日本語を正しく使うコツは背伸びしないこと。「役不足」などは使いたいのだが、用法を間違えやすい言葉の代表格である。ATOK 2006なら誤用も少なくなるだろう。

  • 「やむおえない」と入力して変換すると、自動的に「やむを得ない」に訂正してくれる(画面は変換直後、すでに訂正されている)。

 一方、今回使用したATOK 2006のパッケージで気になるのが、電子辞典の存在である。電子辞典セットには「明鏡国語辞典」、そして「ジーニアス英和/和英辞典」が用意されており、日本語入力時に活用することができる。基本的なイメージとしては、辞典が丸ごとATOK 2006に組み込まれ、自由に検索できる。日本語や英語の単語を入力時に、意味を知りたい、確認したいといったことはよくある訳で、便利なことは容易に想像できる。

 ATOK 2006では検索する辞典を切り替えたり、表示された解説の必要な部分を選択してコピーしたりもできる。また、別に用意されているOffice連携ツールを使って、Internet ExplorerやMicrosoft Word、Microsoft Excel上の語句を調べたりすることもできる。

●電子辞典の切り替え

  • まず「祖先」と変換し、確定前にEndキー(MS-IME設定の場合はCtrlキー+Endキー)を押す。すると国語辞典で意味が検索された。

  • 辞典のタイトル部分をクリックすると、辞典のリストが表示される。和英辞典に切り替えてみる。

  • 和英辞典でも「祖先」を検索することができた。辞書を切り替えるときに、検索結果が存在するときだけ、辞書名がアクティブになっているので便利だ。

 このほかにも連想変換機能や省入力データ、合併した地名を指摘する名称アシスト機能などは、ATOK 2006を使用する上でぜひ知っておいて欲しいところだ。連想変換機能は、入力した単語を別の言い回しや表現に変換してくれるというものだ。たとえば「おもしろい」を「面白い」にするのではなく、もっと別の表現を使いたい場合などは「面白い」と変換してからCtrlキー+Tabキーを押す。すると「面白い」に類する単語(類義語)や、連想される表現が候補として表示される。

●連想変換

 省入力データは慣用句や英単語の入力で利用すると便利である。ATOK 2006には「慣用表現データ」、「英単語・文例データ」、「経済・ビジネス用語データ」、「コンピュータ・インターネット用語データ」などが省入力データとして用意されている。使い方は至って簡単、慣用句や英単語の数文字を入力して、Tabキーを押せばいい。前述の推測候補モードでも利用できるので、好みの使い方を試してみるとよいだろう。

  • 「面白い」から連想変換、表示される候補。「喜悦する」といった表現があるのだと、勉強になる機能でもある。ボキャブラリーを広げるのにも活用できそうだ。

●省入力

  • 「conf」まで入力し、Tabキーを押して表示した省入力候補。もちろんここから英和辞典を検索することもできるので、意味を間違えずに入力できる。

  • 「いつも」まで入力してTabキーを押す。すると「いつも」で始まる慣用句が、省入力候補として表示される。

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