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検索から行動支援メディアへ、日本に特化するgooの取り組み--CJICイベント

永井美智子(編集部)2005年11月21日 00時54分
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 検索サービスはGoogleやYahoo、Microsoftといった米国勢の動向が注目されがちだが、日本向けに特化することで独自の展開を図る事業者もいる。それがgooを運営するNTTレゾナントだ。NTTコミュニケーションズとの統合を2006年夏に控え、今後の動向が注目される同社の戦略を、ポータル事業本部メディア事業部長の国枝学氏が11月18日に東京都内で開催された「CNET Japan Innovation Conference 2005 Autumn 次世代ウェブの検索サービスを探る」で明らかにした。

 国枝氏はまず、gooが目指すものを「行動支援メディア」と定義する。ブロードバンドや携帯電話の普及でインターネットが日常生活に密着した存在となったうえ、ブログなどの登場で個人が情報発信する余地が増えた。これにより、消費者の行動は「AIDMA(Attention(注意)、Interest(関心)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(購買))」から「AISCEAS(Attention(注意)、Interest(関心)、Search(検索)、Comparison(比較)、Examination(検討)、Action(購買)、Share(情報共有)」へと変化している。個人がよりアクティブになり、自分の欲求に対しても明確に行動するようになっているのだ。

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 そこでgooは、こういった自分の欲求に気づいた個人を後押しするメディアを目指す。具体的には、ウェブサイトだけではなくQ&Aサイトの「教えて!goo」やブログなど複数のデータベースの中から情報を収集し、ユーザーが求める答えに最短でたどり着けるようにする。例えば、企業名を検索した場合には検索結果の画面の右に公式サイトのURLや株価、企業情報、プレスリリースの一覧、ニュースなどが併せて表示されるようになっている。

 このほか、ほかの人が同じ単語を検索したときに一緒に検索している単語を表示するサービスや、テレビ番組名や出演者の名前を検索したときに、番組の基本情報だけでなく検索した人の住む地域に合わせて放送日時や放送局などを表示するテレビ番組情報検索サービスなども提供する。

 また、日本市場に特化し、日本語での検索に力を入れて特色を出す。「らーめん」「ラーメン」などの表記ゆれにも対応するほか、ジャストシステムの文字入力システム「ATOK」と連携したサービス「gooサジェストβ with ATOK」も打ち出した(関連記事)。ATOKのデータを利用して検索ボタンを押す前に候補を表示する。12月にはgooでよく検索された単語をATOK用の流行語辞書として提供する考えだ。

 18日にはgooタウンページをリニューアルし、検索結果画面にスクロール地図を表示するようにした(関連記事)。地図の移動に連動して検索結果も更新される点が最大の特徴だ。今後はNTT番号情報(NTT-BJ)と連携してタウンページサービスやローカル検索広告を拡大する方針で、タウンページやハローページで培った広告販売力を最大限に生かす考えだ。「現在の顧客は13万件だが、潜在顧客は数百万件にのぼる」(国枝氏)

 12月にはgooモバイルの機能も強化する。クローラーがNTTドコモ、KDDI、ボーダフォンの3キャリアに対応し、ユーザーの利用する端末に応じて最適な検索結果を表示する。また、モバイルサイトのインデックスを現在の1500万件から4500万件にまで拡大するとともに、モバイルサイト専用の独自ロジックを使ってページ間のリンクやタグ構造を解析し、ページ別に人気度を測定してランキングに反映させる。

 NTTレゾナントはNTT(持株)が発表した中期経営戦略に基づき、2006年夏をめどにNTTコミュニケーションズと統合する(関連記事)。gooは1997年のサービス開始以来、運営母体がNTTからNTT-X、NTTレゾナントへと変わっているが、国枝氏は「サービス開始時はNTTの研究開発の一部だったが、1999年に独立してNTT東日本の孫会社にあたるNTT-Xの事業となった。その後2004年にNTT-XがNTT-BBと事業統合し、NTTレゾナントというNTTグループの主要事業会社となった。そして2006年夏には、新生NTTコミュニケーションズとしてNTT東西に並ぶ中核企業になる」と話し、NTTグループにおけるgooの存在価値が高まっていることに自信を見せて「本格展開はここからだ」と今後の事業拡大に意欲を見せた。

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