IntelのCEO、Paul Otelliniは米国時間5日、第2世代のデュアルコアプロセッサ3種類の開発計画を発表するとともに、第1世代のデュアルコアプロセッサについてはプロトタイプの開発が順調に進んでいると述べた。
Intelは2月に、15種類のマルチコアチップ開発プロジェクトを進めていると述べていたが、今回Otelliniはさらに3つのプロジェクトを発表した。
今回明らかにされたのは、デスクトップマシン向けの「Conroe」、ノートPC用の「Merom」、さらにプロセッサ2基を搭載可能なローエンドサーバ用の「Woodcrest」で、それぞ「Presler」「Yonah」「Dempsey」の後継チップとなる。
Otelliniは、Meromの投入時期が「来年遅く」になると述べただけで、それ以外のスケジュールの詳細は明らかにしなかった。同氏のプレゼンテーションによると、Conroeは、Meromとほぼ同時期に投入され、またWoodcrestは2006年以降に登場するという。
デュアルコアプロセッサは、IBMやSun Microsystems、Hewlett-Packard(HP)のハイエンドサーバではすでに一般的になっており、現在ではIntelのXeonやAdvanced Micro Devices(AMD)のOpteronなどのx86プロセッサを搭載した主流のコンピュータにも採用され始めている。デュアルコアは、消費電力や発熱量を抑えながら、チップの処理能力を高めるために同業界が考え出した答えといえる。
Intelはすでにデスクトップ用のデュアルコアプロセッサを市場に投入しており、2005年末までにはYonahを供給する計画だが、サーバ市場では現在ライバルのAMDにリードを許している。AMDは、デュアルコアOpteronプロセッサを4月に発表し、またデスクトップ用デュアルコアチップも6月に発売する計画だ。
だが、Intelによると、いくつかのデュアルコアについてはプロトタイプの開発が順調に進んでいるという。Otelliniはデスクトップ用のPresler、2ウェイのデュアルコアサーバ用となるDempsey、さらにハイエンドな4ウェイサーバ用のPaxvilleについて、「これらのチップの量産については非常に自信がある」と述べた。
Intelの持つ製造能力と市場シェアを考えるとこの点は重要だ。たとえば、64ビット対応のx86チップの場合、IntelはAMDに1年以上遅れをとったが、2004年度のサーバ出荷台数ではAMDを上回った。
さらに今年は、デュアルコアチップ搭載のテストサーバも登場する。Intelは今年「Bensley」プラットホームを採用したマシンを提供することになっている。このサーバにはDempseyチップとIntel製チップセットが採用されることになっている。
「われわれは2005年の後半を通じて、このシステムを数千〜数万台市場に出荷し、エンドユーザーやハード/ソフトウェアメーカー各社がこれらの技術に対応できるよう」とOtellini は述べた。
同氏はまた、Intelが同じ目的のために、Paxvilleチップを搭載するハイエンドの4ソケットサーバを「大量」に出荷する計画であることも明らかにした。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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