XForms対Web Forms
XFormsは現行の標準ベースのHTMLフォームよりも進化しているが、現行世代のウェブブラウザはこれをサポートしていない。そのため、XFormsは苦戦を強いられるとの懸念を示すW3Cメンバーもいる。つまり、現在のブラウザを使っているユーザーがこの機能を利用するには、プラグインをダウンロード/インストールする必要があるが、それが足かせとなってXFormsの採用を遅らせているというのが彼らの考えだ。
これに対し、Web Forms 2.0は現行ブラウザと互換性があるが、ただしWeb Forms 2.0がスクリプトを利用することから、この提案を批判する人々もいる。これらの人々は、きわめて強力なアプリケーションの構築にはスクリプトは適していないと主張している。
Web Forms 2.0が正式に承認されれば、W3Cに対して落胆する分派が少なくとも1つは出ることになる。
WHAT-WGは仕様のドラフトをW3Cに提出する意向を明らかにしていることから、W3Cがウェブフォームに関して相反する2つの標準を推奨するという厄介な可能性も浮上している。
PureEdge Solutions(本社:カナダ、ビクトリア)のシニアプロダクトアーキテクト、John Boyerは、「W3Cは、ウェブフォームに関する仕様の最終的な方向性を決めるにあたり苦労するだろう。自分たちがウェブ標準を策定できなくなることは絶対に望んでいないはずだ。同時に、2種類の標準を定めることで、どっちつかずの態度を示しているとは見られたくない。まだまだ決着は付かないだろう」と語った。
単に注文用のフォームに情報を入力するユーザーにとっては、どちらの標準でも大差はないように思えるかもしれない。だが、あるフォームが収集したデータを標準準拠のデータベースやバンキングシステムに渡せるかどうか、あるいは特定のプロプライエタリなシステム内でしか扱えないのかどうかといった事柄が、この結果次第で決まる可能性がある。
また、ウェブフォームを使った注文書が標準準拠のブラウザならどれでも利用できるようになるか、それとも特定のOSからしか使えなくなるかも、この標準争いの結果で決まってくる。もし特定のOSからしかフォームが使えないとなれば、その時Microsoftがどういう役割を担うことになるかと、ブラウザー開発元や他の関係者は不安を感じている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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