サンフランシスコ発--Oracleは米国時間6日、アプリケーションベンダ各社の製品に対応した新しいData Hub製品を発売する計画であることを明らかにした。Data Hub製品がサポートするアプリケーションのなかには、敵対買収のターゲットとなっているPeopleSoftの製品も含まれている。
OracleのChuck Phillips社長は、当地で開催中のOracleWorldカンファレンスの基調講演や記者会見で、Data Hub製品とPeople買収を巡る攻防の2点に言及した。
「Customer Data Hubは既に出荷している。まもなくリリースされる他のData Hub製品については、現在プレビューを進めているところだ。Customer Data Hubは今最も注目を集めている製品の1つである。われわれがCustomer Data Hubを用意していることを知ると、最高情報責任者(CIO)たちは目を輝かせる」(Phillips)
Oracleの「Customer Data Hub」を使うと、互換性のないアプリケーション同士で情報をやりとりすることが可能になり、注文や応対履歴、契約など、さまざまな顧客情報を「記録するシステム」が構築できる。
Oracleでは現在、「Product Data Hub」、公共機関向けの「Citizen Data Hub」、「Financial Consolidation Data Hub」、「Financial Services Accounting Hub」を発売する準備を進めている。
「Data HubはSAPやPeopleSoft、Siebel、レガシーシステム、外部データソースなどのシステムと連携する。すべての情報を1カ所にまとめるに越したことはないが、すでに物理的に異なるシステムを複数持っている顧客企業は多い」(Phillips)
新しいData Hub製品の出荷日はまだ決まっておらず、Phillipsは「近日中」と述べるにとどまった。
Phillipsはまた、昨年のOracleWorldで発表したグリッドコンピューティング構想の進展についても大々的に宣伝した。
グリッドの世界では、数百台ものサーバやデータベースで生じるアイドル状態をひとつにまとめて、別々の時刻に、異なるアプリケーションに割り当て、その時々で最も処理能力を必要とするシステムの要求に合うようダイナミックに調節が行われる。
Oracleは「10g」のグリッドコンピューティング製品ラインを発表した際、データセンターにおける運用コスト削減につながる製品だと述べた。しかし、Oracleのグリッドコンピューティングの取り組みは、IBMやMicrosoftなどのライバルに遅れをとっている。
しかしPhillipsは、「Oracleの製品は他社のものと違い、複数のマシンやブレードサーバ上で運用できる。その際、アプリケーションを変更する必要がない」と述べる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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