次世代のMedia Center PCでは、テレビを見ながら録画もできるようになる。
CNET News.comが入手した情報によると、MicrosoftのWindows XP Media Center Editionが、まもまく登場する最新版で初めてマルチチューナーをサポートするという。これにより、ユーザーは1つのチャネルを見ながら別のチャネルを録画したり、2つのチャネルを同時に録画できるようになる。この機能は、Microsoftが来週発表する予定の「Windows XP Media Center Edition 2005」の目玉の1つだ。
同時に、Microsoftはコンピュータメーカーに対し、テレビ録画機能を全く持たないMedia Center PCの製造も認める予定だ。これにより各社は同OS搭載のPCを800ドル未満で販売できるようになる。これらの動きは、Media Centerを消費者向けOSの主流にしようとする取り組みの一環。
Microsoftは、2006年に投入する「Longhorn」まで、全く新しいバージョンのWindowsを発売する予定がないことから、機能を向上させた新Media Center OSで、登場から3年を経たWindows XPへの関心が再び高まることを期待している。同社は新しいMedia Centerとともに複数の関連製品を新たに発売するが、これはXPのメリットを消費者に売り込むために企画された、Microsoftの秋のマーケティングキャンペーンで重要な役割を果たすことになる。
エンターテイメント指向のMedia Center OSは、Windows XPのほかのバージョンと基本的には同じものだが、映画、音楽、デジタル画像、テレビなどの再生用に専用のインタフェースが追加されており、リモコンでの操作が可能だ。過去に発売されたMedia Centerの2つのバージョンはPC市場でわずかなシェアしか獲得できなかったが、購入者の大半はテレビ番組のハードディスク録画に興味をもつユーザーだった。
Microsoftは今のところ、Media Centerの新バージョンに関してほとんど口を閉ざしているが、その詳細は徐々に明らかになってきた。既報の通り、新バージョンには、リモコン操作でCDやDVDを作成できる機能など、現行バージョンの欠点に対処した新機能がいくつか搭載される。
情報筋がCNET News.comに語ったところでは、同製品にはテレビや写真のスライドショーを観ながら、同時にインスタントメッセージ(IM)をやり取りできる機能が含まれるという。このインスタントメッセージ(ソフト)は、テレビなどメインとなるイメージの上に重ねて表示されるようだ。
Media Center Edition 2005では高品位テレビを限定的にサポートするが、対応するのは衛星回線やケーブルではなく、アンテナからの高品位信号だけとなる。Microsoftは、Media Centerの新バージョンやその機能に関するコメントを控えている。
「Symphony」(開発コード名)というこの新バージョンでは、オーディオやビデオの品質改善に重点が置かれており、DVDプレイヤーやデジタルビデオレコーダーのような、金額的にもはるかに安く、品質でもMedia Centerを上回る家電製品に対抗できるクオリティを実現することが目標となっている。情報筋によると、Microsoftは今回のバージョンで少なくともTiVoには追いついたと考えているという。一方、放送日の近い映画を「タイトル」画像を見ながらブラウズできる機能など、プログラムガイドも改善されている。
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