Sir Richard Bransonは、同氏の新しい会社が、他に先駆けて冒険好きな旅行者を宇宙に送るようになることを願っている。
Bransonは27日(米国時間)、自らの所有するヴァージングループが、Microsoft共同創業者であるPaul AllenのMojave Aerospace Venturesと技術ライセンス契約を結んだと発表した。この提携に基づき、BransonのVirgin Galacticでは、民間の乗客を宇宙飛行させる初のビジネスベンチャーとなる計画を進める。
「我々は宇宙旅行ビジネスを開発する夢をいつも抱いていた。そして、Paul Allenのビジョンと、(航空機デザイナーの)Burt Rutanの素晴らしい技術が組み合わさり、夢が現実に一歩近づいた」とBransonは声明を発表している。
Virgin Galacticは自己資金で宇宙船の建造や関連機材の構築、旅行会社の運営を行なう。同社は来年はじめに株式会社となる見込みで、2007年には初の宇宙飛行が実施される見通しだ。
「VSS Enterprise」での2時間の宇宙飛行を楽しむためには、飛行前に最低3日間のトレーニングを受け、1人約19万ドルの料金を支払うことになる。同社は来年初めから預かり金の受付を開始する予定で、現在すでに宇宙飛行希望者の登録を受け付けているという。
今回の技術ライセンス契約によって、Mojave Aerospaceは今後15年間、Virginが構築する宇宙船の数に応じて最大2150万ドルを受け取ることになる。Virginでは今後5年間にトレーニングを受ける宇宙旅行者は3000人に上ると予想している。
Mojave Aerospaceは、Rutanと彼の会社Scaled Compositesが設計したSpaceShipOneの開発に資金を提供した。Allenは最初の宇宙船建造のためにRutanを雇用した際、再利用可能な宇宙船を作りたいと考えていたと述べている。
SpaceShipOneは6月に、Mike Melvill操縦によるテストフライトを行い、大気圏を越える高度100キロまで到達した初の民間宇宙船となった。
Virgin Galacticの発表は、SpaceShipOneが「Ansari X Prize」での優勝を狙い、モハベ砂漠から発射する直前に行われた。Ansari X Prizeは、高度100キロまでの飛行を2週間以内に2回達成した最初の民間ベンチャーに1000万ドルの賞金を提供するという、1995年に始まったコンテストだ。
Rutan率いるSpaceShipOneチームは、29日午前に正式な初飛行を行う予定だ。もし全てが計画どおりに進めば、同チームは10月4日にも飛行を行い、賞金を手にすることになる。AllenはSpaceShipOneの資金の一部を提供している。
Rutanは以前、単独無着陸・燃料無補給地球周航で世界記録を樹立した際にも、Bransonと協力したことがある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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