小型飛行船で大衆にブロードバンド接続サービスを提供しようと試みる企業が来週、上空の低い位置を旋回する「stratellite(『stratosphere(成層圏)』と『satellite(人工衛星)』を組み合わせた造語)」の一群をアトランタの空に浮かべる計画だ。
米Sanswire Networksによると、このシステムは、地上に設置した固定のワイヤレス機器がアトランタ市の上空に浮かぶstratelliteのアンテナに信号を送り、地上の指定エリアに信号が返される仕組みになっている。コンセプトとしては、stratelliteは人工衛星と似ている。しかし、stratelliteは、軌道上に乗るのではなく無人飛行船のように成層圏にとどまるのが特徴だ。Sanswireでは、stratelliteの接続サービスを利用して、IPベースの音声と動画のアプリケーションをデモする予定だ。
小型飛行船をベースとしたブロードバンド接続と聞くと一見想像しがたいが、それほど不自然なものではない。米Space Dataが所有する気球ベースの商用IPネットワークは、今年4月から運用を開始している。テキサス州西部パーミアン盆地では、ガス田や油田の従業員がSpace Dataのネットワークを使って直径400マイル(約644km)の範囲をモニタリングしている。
これまでとは違う方法でブロードバンド接続を実現することに対する関心は高まっており、Bush大統領とライバルJohn Kerryの両陣営は、大統領選に向けた選挙活動のなかで、米国における家庭やオフィスへのブロードバンド普及率が比較的低い状況を改善することに、焦点を当てている。ブロードバンドの提供形態として現在主流の、電話やケーブルのネットワークは、敷設するのにコストがかかる。このことが障害となって、ブロードバンドサービスが提供されない地域が多い。
stratelliteは、IPネットワークを提供する気球よりもはるかに低空を飛行する。そのおかげで、画像や電子メールの送信や、そのほかの形式のファイルアップロードが高速に行える。アップロードは、高い軌道を利用する気球では課題と指摘されてきた。
しかし、低空・高速には代償も伴う。飛行船はジェット気流にもまれるため、1年半もするとカバーがすり減ってしまうのだ。一方、人工衛星は、数十年間使い続けることができる。
Sanswire Networksは、フロリダ州マイアミに本社を置くGlobeTel Communicationsの完全子会社。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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