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NYポスト紙、民主党副大統領候補を誤報--ウェブでの記事削除が話題に

Paul Festa(CNET News.com)2004年07月07日 10時57分
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 いまから56年前、大統領選で勝ったHarry Trumanは、「Dewey Defeats Truman(デューイ候補がトルーマン候補に勝利)」との見出しが踊るChicago Daily Tribune紙を嬉しそうに掲げてみせた。だが、このほど民主党の次期副大統領候補に指名されたJohn Edwardsは、指1本動かす必要がなかった。

 なぜなら、インターネットが代わりに処理してくれたからだ。

 米国時間6日朝、New York Post紙は、John Kerry民主党大統領候補が副大統領候補にRichard Gephardt下院議員を指名したというニュースを報じた。この記事はニューススタンドに並んだ同紙の1面を飾り、また同紙のウェブサイトにも掲載された。

 だが、その数時間後、Kerry大統領候補が副大統領候補にJohn Edwards上院議員を選んだことが発表されると、Post紙のウェブサイトはこの記事を引っ込めてしまった。

 ジャーナリズムを専門とするある教授によると、これは絶対にしてはならない行為だという。

 カリフォルニア大学ジャーナリズム大学院でニューメディアプログラムのディレクターを務めるMichael Grabowicz教授は、「このようなことが起きた場合、報道機関は起こったことを説明する何らかの文章を出すべきだ。各報道機関は紙面で訂正や説明を行っている。また、オンラインでは尚更こうした対応が必要だ」と語った。

 Post紙の関係者は、同紙がオンラインならびに、計3版のうちの最初の2版にGephardt氏の記事を掲載したことを認めている。Post紙の購読者は約70万人だ。

 しかしこの関係者は、Post紙が当初のウェブアドレス(URL)に説明や訂正文を掲載することなく当該記事を削除した理由については明らかにしなかった。

 一方、Post紙の元の記事は、The Smoking Gunなどのウェブサイトに転載されており、ほかの紙媒体やオンラインのニュースネットワークで記事の材料になっている。また、この記事が公開された時点で、eBayでは問題のPost紙が325部も売りに出されていた。

 メディアに批判的な人々は、問題の程度の大小にかかわらず、密かに訂正を行うことのないようニュースネットワークに忠告し、このような手法はインターネットニュースの信頼性を傷つけるとして以前から警告してきた。

 倫理的な事柄はともかくとして、ウェブサイトで記事を密かに変更もしくは削除したことがばれる場合も多い。情報は、正しいものも間違ったものも、オンラインのものもオフラインのものも、ネット上ではハイパーリンク、Googleのキャッシュ、インターネットアーカイブ、監視ウェブサイトなどを経由して一気に広がってしまうからだ。

 「今回の誤報削除は、あっという間に広まってしまった。デジタルの世界では、簡単に(間違いを)取り除けるため、何かあっても無くしてしまえば、それで痕跡は残らないと考えられがちだ。しかし、そういった認識は間違っていると思う」(Grabowicz)

 

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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