映画監督Michael Mooreの「Fahrenheit 9/11」をめぐる激しい政治論争が、ファイル交換の世界にも飛び火した。
問題の映画「Fahrenheit 9/11」は、ほかの新作と同じように、オンラインで多くの人の手に渡っている。今週はじめ、Mooreの活動に反対するウェブサイトMooreWatch.comが、別のファイル交換ネットワークにある同映画の海賊版へのリンクを掲載した。そこには、Moore監督本人もオンラインの映画ダウンロードを公式に支持していると記載されている。
その結果、Mooreの支持者および配給会社Lions Gate Entertainmentからは非難の声があがった。同サイトは数日前に、DoS(Denial-of-Service:サービス拒否)攻撃の標的にもなっている。しかし、コネチカット州在住のウェブプログラマでMooreWatch共同創設者のJim Kenefickはこの動きを冷静に受け止めている。
「Mooreは、自分の映画をダウンロードされても、本を盗まれても、自分の映画を盗み見されても構わないと、さまざまな場面で語っている」とKenefickはいう。「Mooreの意に従った方法で彼を批判して、気が変になっていると思われるのであれば、光栄なことだ」(Kenefick)
今回のオンライン騒動では、Mooreの映画をめぐる政治的な論争よりむしろ、クリエイターやビジネス代理店の間で対立しがちなテーマの方に注目が集まっているようだ。オンラインで映画や音楽のファイルを交換することについて、映画会社とレコード会社は一様に違法だと激しく非難しているのに対し、多くのアーティスト--特に政治的なメッセージを伝えたいという気持ちの強いアーティスト--は複雑な心境を見せている。
Mooreがあるインタビューで語ったコメントが、少なくとも今年1月からビデオクリップとしてネットで出回っている。Kenefickは、このインタビューの出典を特定できなかったと言う。
そのインタビューでMooreは「著作権法には賛成していないし、人々が映画をダウンロードし、交換しても問題ないと思う・・・私の作品で利益を得ようとしているのでさえなければ」と語り、ファイル交換を、購入したDVDを友人と共有する行為にたとえた。「私は物事を変えたいから映画や本、テレビ番組を制作している。だから、作品がより多くの人の目に触れるのであれば、その方がよい」(Moore)
MooreWatch.comがリンクしているダウンロード可能な「Fahrenheit 9/11」は、BitTorrentのファイル交換システム上にある。BitTorrentは人気のPtoPツールで、容量の大きなファイルを迅速かつ効果的に配布できるよう設計されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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