IDC Japanは6月24日、国内ルータ市場に関する調査結果を発表した。それによると、2003年の出荷台数は192万8000台で前年比13.9%減。エンドユーザーに対する売上金額は1489億6100万円となり、前年に比べ14.1%減少した。売上金額の減少はこれで2年連続という。
1990年後半から2000年初めにかけて、国内ルータ市場はインターネット利用企業の増加とそれに伴う通信事業者のネットワーク構築増強の影響で急成長した。しかし、「現在は成熟期に達したと言える」(同社)。
同市場を「ハイエンド」「ミッドレンジ」「ローエンド」「SOHO」という4セグメントに分けてみると、ハイエンド分野は2003年に金額ベースで需要回復の兆しが見え始めた。ミッドレンジ分野の売上金額は前年比8.2%減だったが、出荷台数は同10.5%増。ローエンド/SOHO分野はいずれも出荷台数と売上金額の両方で2桁台の落ち込みとなった。
IDC Japanコミュニケーションズリサーチマネージャーの矢入純子氏は、「ルータ市場全体での製品単価の下落は今後も継続すると考えられるなか、ベンダーは製品の利益率向上に向けて効果的なプロモーションを行うと同時に、販売チャネル戦略の改善/強化に注力すべき」と分析している。
今後の状況について、同社は、2008年の出荷台数が266万9000台(2003年〜2008年の年間平均成長率は6.7%)、売上金額が1742億5500万円(同3.2%)と予測する。
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