収益拡大に向けたプレッシャー
Googleがウォールストリートのお墨付きを得ようとするなかで、今後同社に対して新たな収益源と成長の余地を示すよう求めるプレッシャーが高まることだろう。すでに同社は、長年抱いてたバナー広告への冷淡な態度を覆し、これを提携サイトに売り込むことにしている。広告業界の多くの幹部は、検索エンジン広告ネットワークを表示型広告にまで拡大することは、テレビだけで年間600億ドルにも達するブランド各社の予算獲得を狙うための、Googleにとって当然の処置だと話す。
ブランド調査会社であるDynamic LogicのCEO、Nick Nynanは、「Googleの将来的な売上成長は、最も有力なドル箱である主要ブランドを広告主として獲得できるかどうかにかかっている」と語った。
Googleの製品開発ディレクター、Salar Kamangarによると、同社は画像広告サービスの提供で広告主のリクエストに応えているという。提携サイトや広告主が支払額に見合うだけの価値を得られるよう、Googleは十分なクリック数が期待できる広告だけを掲載していく。そして、十分なクリックがなければ削除となる。同氏はさらに、自社ブランドの価値を表す特定のキーワードには広告主が当然のように高額を用意するとも加えた。
Googleでは今のところCPM形式で広告を販売する計画はない。
「われわれの広告主はダイレクトレスポンスを重視している。しかし、ブランドの広告主は、今もクリックの回数や売上の拡大を求めている。このサービスがほかのブランド戦略を排除するとは思わない」(Kamangar)
Googleは検索エンジンとしてスタートしたが、後にライバルのOverture Servicesに追従し、検索結果ページの小さい余白に小さい文字でリンクを表示するオークションスタイルの広告を展開し始めた。同社はその後、このサービスを外部の検索プロバイダー、そして提携サイトへと販売するようになった。
具体的な例として、Googleは提携サイトがコンテンツの横にテキスト広告を表示できるようにするAdSenseサービスを昨年開始している。Googleの技術が提携サイトのページを分析し、その内容に最適なキーワードの組み合わせを見つけ出す。そして、キーワード関連広告がリアルタイムでページに表示されるようになっている。
Googleの決断について、難しい点は何もないという者もいる。
Interactive Advertising BureauのCEO、Greg Stuartは、「検索技術は、インターネット上の広告がうまく機能することを証明した。目標を決めるのはメディアではなく市場のほうだ」と語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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