ゼネラルモーターズ、IBMのスパコンクラスタを導入

Stephen Shankland(CNET News.com)2004年04月22日 19時53分
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 General Motors(GM)は、IBMから秒間9兆回の計算が可能なスーパーコンピュータを購入し、衝突時の安全性を調べるシミュレーションの高速化を図ることになった。IBMが進めるスーパーコンピュータ分野の取り組みにとっては、重要な意味を持つ契約となった。

 両社の幹部が米国時間21日に明らかにしたところでは、このシステムは、多数のUnixサーバを高速ネットワークで接続したクラスタで、あわせて2000基以上ものプロセッサを利用するという。このうちのおよそ半数は、IBMのPower4プロセッサを搭載した145台のp655サーバで現在導入が行われており、またPower5プロセッサを搭載する残りのサーバも今年末までに導入される予定だ。

 このシステムは、GMが以前導入したIBM製スーパーコンピュータと比べて約2倍の速さで稼働する。「産業用コンピュータとしては、おそらく最強のシステムだろう」と、IBMでGM担当の営業責任者を務めるFrank Roneyは語った。なお、このシステムの価格については両社は明らかにしていない。

 9テラフロップスというこのシステムの処理性能は、最新のTop 500 Supercomputerリストのなかで4番めに高速なシステムと同等だが、ただしGMのシステムが完全稼働するまでに、同リストは少なくとも1回は更新されることになる。

 GMの購入したスーパーコンピュータは、実際に衝突テストを行うのではなく、数学モデルを使って衝突時のシミュレーションを行うことで、自動車の安全性を向上させる目的に使われることになると、GMの車両統合担当エグゼクティブディレクターRobert A. Kruse Jr.は説明する。「(衝突テスト用の)車両には1台あたり50万ドルのコストがかかる。それを考えれば、このスパコンの導入は非常に大きなコスト削減につながる」と同時に、これまでできなかったデザインのテストも行えるようになるとKruseは説明した。

 IBMは、高性能の技術コンピューティング市場に一斉攻撃をかけているところだが、この市場にはGMが購入したような巨大なシステムだけでなく、もっと小規模なシステムも数多く含まれている。

 市場調査会社のIDCによれば、同社はこの市場でのNo.2だが、首位を走るHewlett-Packard(HP)に追い上げているという。2003年のこの分野での売上は13.8%成長し、全体で54億ドルに達している。だがIBMの販売額の伸びは市場全体よりも著しく、前年と比べて21.9%成長し、16億2000万ドルに達している。

 2002年から2003年にかけて、同市場でのIBMのシェアが28.2%から30.2%へと伸びたのに対し、2003年に17億9000万ドルの売上を記録したHPは33.6%から33.5%へとわずかにシェアを減らしている。IDCのデータによれば、この2社の後にSun(売上高9億8100万ドル)、Dell(同3億8700万ドル)、Silicon Graphics(同2億2400万ドル)、Cray(同1億5700万ドル)、NEC(同6750万ドル)の各社が続いている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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