九州大学は8月22日に、オリンパス光学工業、富士通西日本コミュニケーション・システムズ、玄海プロジェクト協議会、九州電力の4団体と共同で、福岡市と韓国ソウル市を結ぶギガビット回線を使い、内視鏡外科手術の遠隔手術支援システムを実施した。オリンパス光学工業が同日発表したもの。
九州大学医学部附属病院の手術室と光学医療診療部を、約600km離れた韓国の国立がんセンターと接続。日本側で行われる内視鏡外科手術の画像をリアルタイムに韓国側の施設に伝送。韓国側では専門医師が待機し、日本側から送られてくる画像をもとに、手術前の検査画像や手術術式などについて双方が協議しながら手術を行った。
オリンパス光学工業は、画像伝送コントローラや内視鏡外科手術統合システム「EndoALPHA」などを含む画像伝送システムを提供。富士通西日本コミュニケーション・システムズは、画像伝送装置「DVSTREAM」を用意した。玄海プロジェクト協議会は日韓の海底光ケーブルを用いた超高速インターネットサービスを、九州電力は日韓国際回線(KJCN)をそれぞれ提供した。
今回の遠隔医療支援は、2001年から産・官・学の共同で始まった、日韓共同プロジェクト「玄海プロジェクト」の一環である。玄海プロジェクトは、両国をまたぐ玄海灘に海底ケーブルを通して、韓国と九州大学の間にギガビット回線を直結し、その中に設置する超高速通信回線を利用することにより、日韓の学術的・文化交流を推進するというもの。
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