キヤノン、シャープ、ソニー、日本ビクターの4社は7月4日、デジタルHD(ハイディフィニション)映像を記録・再生するデジタルVCR規格の基本仕様を策定したと発表した。規格名は「HDV」(仮称)。
現在普及している民生用デジタルVCR規格であるDV規格をベースに、MPEG2で圧縮されたHD信号のデータ記録仕様を新たに定めたもの。同規格では、720p(プログレッシブ)方式と、1080i(インターレース)方式を用意するが、前者は日本ビクターが2003年3月に発売したデジタル・ハイビジョン・ビデオカメラ「GR-HD1」に採用したものと同じ方式である。
HDVは、DV規格と同じカセットやテープスピード、トラックピッチを採用する。そのためドラムやカセットコンパートメントなどの主要メカニズムは、これまでのものをそのまま利用できる。このためメディアは既存のDVカセットテープやミニDVカセットテープを利用する。
このほかの特徴としては、「エラー訂正の強化」「特殊再生に対する考慮」がある。エラー訂正では、DV規格SD仕様に採用されている「トラック内のみのエラー訂正方式」とは異なり、「複数のトラック間の訂正方式」を採用する。これにより、データ欠落の耐性を強化する。また、映像データはMPEG方式で圧縮するため、サーチやスロー再生といった特殊再生時の映像表示が困難になる。HDVでは、専用データをテープ上に配置することで、特殊再生時の映像表示を可能にする。
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