検索サービスを提供する米Ask Jeevesは、エンタープライズソフトウェア部門を425万ドルで売却すると発表し、業界再編に拍車をかけることになった。
Ask Jeevesが売却するのは、法人向けにインターネット、イントラネットの検索技術を提供してきたJeeves Solution部門。売却先は顧客サービスソフトウェアを提供するKanisaで、今年7月に350万ドルを支払い、残り75万ドル分の約束手形は今年中に決済する予定だ。
Kanisaでは、Jeeves Solution部門の解析技術を、同社の法人顧客向けのサービスソリューションに取り込む予定。今回の買収により、Kanisaは、Ask Jeevesから約40社の法人顧客を獲得することになる。
「Ask Jeevesは、急成長を遂げる検索サービス市場に一層専念できるようになる」とCEOのSkip Battleは述べている。
今回の売却劇により、Ask Jeevesは最近注力しているウェブ検索技術に専念することが可能になるが、この動きは一部アナリストの間ではすでに織り込み済みだ。
Ask Jeevesの発表では、ウェブ検索ビジネスを梃子に、今後の売上回復を予想している。2003年当初の第2四半期予想は、売上高2250万ドル、1株当たりの利益は5セントだったが、売却の結果、売上高は2350万ドル、1株当たりの利益は7セントが見込まれる。
また、会計年度を通じては売上9400万ドル、1株当たりの利益は26セントで、当初予想されていた売上高9200万ドル、1株当たりの利益25セントを上回る見通しだ。
目下、Googleがトップを走る検索サービス市場では、支配的なポジションに立つことを狙って、各社がしのぎを削っている。今年に入ってYahooがInktomiを買収したほか、Overture Servicesが検索ソフトウェア企業のAltaVista、Fast&Transferを相次いで傘下に収めている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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