セガは5月19日に、佐藤秀樹社長が代表権のない会長職に退き、小口久雄常務執行委員が社長に就任するなどの新役員人事を発表した。6月27日開催予定の定時株主総会で決議を経て正式選任する予定。
小口久雄氏は1984年に入社、1993年に第三AM研究開発部長、2000年、セガの開発子会社、ヒットメーカーの社長に就任し、2002年から現職に就いている。
セガでは、「今後、構造改革を確実に推進し、商品力のあるソフト制作を図るための編成を強化し、併せてソフト開発部門の改革・整備を行うことで早急に利益体質を確実なものとしていく」と説明する。
小口久雄氏が社長を務めるヒットメーカーは、セガの家庭用/アミューズメント施設双方のゲ−ムソフトを開発している。同社がこれまでに発表したタイトルは、派手なカーアクションが特徴の家庭用ゲームソフト「CRAZY TAXI」シリーズや、北米の人気スポーツ、スケートボードを題材にしたアミューズメント施設用ゲーム「Air Trix」などがある。
セガが同日発表した2003年3月期(2002年4月1日〜2003年3月31日)連結決算は、売上高が前期から4.4%減の1972億2300万円となった。最終損益は、前期の178億2900万円の赤字から、30億5400万円の黒字に転換した。
全売上高のうち、国内事業の売上高は前期比2.1%増の1634億2500万円だったが、海外事業の売上高は同26.9%減の337億9800万円に落ち込んだ。営業利益は同34.5%減の92億9600万円で、経常利益は同37.6%減の77億8300万円となった。
当期は、投資有価証券評価損9億5900万円を計上したほか、有形固定資産売却損と除却損6億8000万円、また大川功氏(故人)から無償で受贈した有価証券などの財産処分に関連して発生した損失27億1600万円など、合計74億800万円の特別損失を計上した。
一方特別利益は、投資有価証券売却益30億7700万円、有形固定資産売却益12億4800万円などを合わせ、合計60億7200円を計上した。
セガは当期の業績について、「アミューズメント事業に関しては、機器販売事業が期初計画を大幅に上回り、アミューズメント施設運営事業もほぼ期初計画通りとなった」と説明する。しかし「コンシューマ事業については、期初計画を大幅に下回る結果となった」(セガ)。同社はその理由として、国内で続く景気の低迷、デフレの進捗による不安定な経済情勢、海外におけるイラク戦争の影響などを挙げている。
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