戦争とSARS、通信業界にはプラス、旅行業界にはマイナス

 イラク戦争に加え、アジア地域などで感染が広まっている重症急性呼吸器症候群(SARS)の影響で、フィンランドのNokia、米Sun Microsystems、米Intel、米Hewlett-Packard、米IBMなどのハイテク企業は、同地域での地域会議開催や不要不急の出張を禁止した。そして、実際の会議の代替としての電話・ビデオ会議利用が伸びている。

 シンガポール最大の通信プロバイダSingapore TelecommunicationsスポークスウーマンのAdrienne Thoによると、「音声会議サービスの臨時利用が、イラク戦争とSARS騒ぎ前の平均に比べ、20%も多くなった」という。「当社の2か所あるビデオ会議スタジオの利用も50%増えた」(Tho)。また、ライバルの通信企業StarHubでも「3月の音声会議サービスの加入と利用が50%増加した」(StarHubスポークスウーマンのCassie Fong)とコメントしている。

 さらに両社とも、「ショート・メッセージ・サービス(SMS)のトラフィックが、イラク戦争開始とSARS感染の広まりを追うように増えた」ことを指摘する。

 欧米政府の関係機関や世界保健機関(WHO)がアジア地域への旅行自粛勧告を出し、SARSへの不安が広まることから、アジアの航空会社が打撃を受けるのは間違いない。シンガポール政府観光局の発表した最新の統計によると、3月の入国者数は前年同月に比べて14.8%減っているという。また同地域で開催予定の展示会やカンファレンスにも、延期や中止など悪い影響が出始めている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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