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英語学習SNS「iKnow!」誕生の裏側--運営会社セレゴに迫る
Googleが世界中のあらゆる情報を整理したとしよう。すると、次に必要になるのは、その情報を自分の脳に効率的にインプットする手段だ。目の前にある膨大な情報も、自分のモノにできなければ有効活用できない。
では一体どうしたら、単なる情報を自らの財産たる知識に変えられるだろうか――。考え尽くした結果、セレゴ・ジャパンというベンチャー企業が一つのウェブサイトを生み出した。「iKnow!」である。
iKnow! は英語を学べるソーシャルネットワーキングサービスだ。英単語の学習「iKnow!」と、単語やフレーズを聴き取ってタイピングする「Dictation(ディクテーション)」などのメニューが無料で提供されており、仲間を作ってともに学習できるような工夫も施されている。サービス開始から約4カ月足らずで、すでにユーザー数は8万人を超えている。
ユーザーはiKnow! 内のマイページで自分の学習状況を管理することができる。人気の秘訣は豊富な学習コンテンツと、認知学に裏づけされた学習システム。そして知られざる運営会社、セレゴ・ジャパン。昨年10月にオープンしたばかりのサイトだが、そこに至る経緯は紆余曲折あった。
iKnow! アプリケーション誕生
セレゴ・ジャパンは名前の通り、海外に親会社を置く日本法人だ。米国Cerego社が持ち株会社であり、セレゴ・ジャパンはその子会社となる。米国Cerego社はセレゴ・ジャパンを運営するための資金集めを主に行っているが、日本の投資家もセレゴ・ジャパンを支えているという。
Cerego共同設立者のEric Young氏とAndrew Smith Lewis氏は元々2人でビジネスを行っていた。それは「アゴス」(旧ザ・プリンストン・レビュー・オブ・ジャパン)という名前の、日本人向けに米国の大学院に入学するための試験対策を提供する予備校だ。
Cerego CEOのEric Young氏この予備校は、英語の知識よりも、試験に合格するためのスキルを上げることを目的としたものだった。
だがEric氏とAndrew氏は、短い期間で試験のためのスキルだけではなく、知識も上げることができたら、とずっと考えていた。それでも知識を短期間で向上させることは難しかった。
だが、予備校ビジネスをしばらく続けている中でひらめいた。それがiKnow! 学習エンジンの基になるアイデアだった。そのアイデアを基に、大学院や研究所の複数の科学者と研究を重ね、その結果、脳科学、認知科学、心理学に基づいた人間により早く情報を知識に変えるシステムを確立し、プロトタイプを作った。
彼らは2人で設立した会社に友人の科学者たちを招き、ひたすら研究を続けさせた。渋谷を拠点としながら、世界中の脳科学、認知心理学に長ける研究所等に送り込み研究を継続させた。
その結果、Ceregoが考え出した学習システムのアイデアを体系化することに成功し、日本、アメリカで特許を獲得した。このようにしてCeregoのiKnow! 学習エンジンの製品化の土台が確立していった。2003年のことである。
特許の中身は、まさにiKnow! アプリケーションのベースとなるものだった。情報がどのように人間の脳にインプットされ、保存され、アウトプットされるかというプロセスを徹底的に整理し、再構築した。学習のプロセスは、Learn、Review、Test、Scheduleの4つが基本である。CeregoはこれらすべてをトータルシステムとしてiKnow! 学習エンジンを生み出した。
セレゴ・ジャパン 代表取締役社長のAndrew Smith Lewis氏Andrew氏は言う。「これまで我々はずっと自分で学習していましたが、自分ですべてを管理するのは難しかった。例えばあと3カ月で試験があったと仮定した場合、その短い期間でいかに効率的に学習できるかということをコントロールしなくてはいけない。毎日、学習と復習を繰り返し、ときにはテストも行う必要がある」。
だが、ほとんどの人はそれを自分で管理できない。それに対して、セレゴ・ジャパンのシステムは、アプリケーションがすべてをコントロールし、完全なおまかせ学習を実現する。3カ月後に試験がある。その内容をアプリケーションに入力する。ユーザーがこれだけの操作を行えば、あとはシステムが全部コントロールしてくれる。今日は何を学習しなくてはいけないか。昨日見た単語を覚えているか。このようなことを人間が考えることなく、システムが管理する。それがセレゴ・ジャパンのメインアプリケーションiKnow! であり、秘密兵器というべきものだ。
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