東大発ベンチャーのフィジオス、4億5000万円を調達

岩本有平(編集部)2010年11月09日 13時47分

 フィジオスは11月9日、ベンチャーキャピタル5社(グロービス・キャピタル・パートナーズ、大和企業 投資、ニッセイ・キャピタル、みずほキャピタル、東京大学エッジキャピタル)より合計約4億5000万円の資金調達を実施したと発表した。

 フィジオスはあらゆる物質について、それぞれ特性を持った粒子として扱う「粒子法」と呼ぶ物理シミュレーション技術を持つ東京大学発のベンチャー企業。この技術を使って、ゲームやアート作品を作成できる「PHYZIOS Studio」を開発するほか、iPhone/iPadアプリを自社および提携企業との共同で開発している。

 10月に、米国シリコンバレーのインキュベーション施設「Plug and Play Tech Center」で開催されたテクノロジベンチャーのプレゼンテーション大会「Plug and Play iEXPO 2010」では、世界各地域から集まった35社の中から最優秀賞であるInnovation Winner Awardにも選ばれた。なお、同賞には同じ東大発ベンチャーのモルフォとカナダのKaleidoFlexも選ばれている。「制作したiPhone/iPadアプリの9割がAppStoreで10位以内にランクインしている実績や、合計ダウンロード数140万という実績が評価された」(フィジオス取締役でCTOの小倉豪放氏)

 同社では今回の資金をもとに人材強化を図る。「社員数で言えばまだ数名。PHYZIOS Studioやこれまでの製品で、モノとしての検証はできた。今後、ビジネスのスピードを上げるため、まずはエンジニアを集めたい」(フィジオス代表取締役社長兼CEOの小島英一郎氏)

 他社との共同展開も進める。現在タカラトミーエンタメディアと提供しているiPhone/iPad向けアプリケーション「トミカ ハイパーレスキュー Lite」では、知育要素を強化し、登場するトミカを追加した上位版の提供を予定する。さらにキャラクターなどの版権を持つ企業とも事業化に向けた話し合いを持っているという。

 また、彫刻アプリ「PHYZIOS Sculptor」では、作成した彫刻を3Dプリンタでフィギュア化する機能なども準備している。

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