「Street View」車両の収集データに「意味のある」情報はなし--英監視機関が報告

文:Tom Espiner(ZDNet UK) 翻訳校正:湯本牧子、長谷睦2010年07月29日 10時18分

 Googleの「Street View」撮影車両が意図せずWi-Fiデータを収集していた問題で、英国のプライバシー監視機関Information Commissioner's Office(ICO)がGoogleを訪れた。同団体はセキュリティ対策の不十分なWi-Fiネットワークから同社が収集したデータのサンプルを確認し、「個人に関する意味のある詳細情報」は含まれていなかったと発表した。

 ICOは5月の時点で、調査を実施することになる可能性は低いため、当該データは破棄されるべきだと述べていたが、英国時間7月27日の声明で、7月15日にGoogleのオフィスを訪れ、データのサンプルを調査したことを明らかにした。

 ICOは声明で「Googleは断片的な情報以外に何か収集した可能性は低いと考えているが、われわれは重大な個人データが保持されている可能性について、またその場合には侵害の範囲について、われわれ独自の判断を下したかった」とした上で、「われわれが確認した情報は、特定の人物に関連づけが可能な、個人に関する意味のある詳細情報を含んでいなかった」と述べた。

 ICOは、英国のプライバシー擁護団体Privacy Internationalをはじめとする組織から寄せられた苦情を受けて、データを調査する決定をしたようだ。ICOは声明の中で、「われわれの姿勢について苦情を申し立ててきたPrivacy Internationalなどに注意を促していく」と述べている。

 ICOは、英国において集められたデータのサンプルしか確認していない点を認識しており、他の国のデータ保護当局による調査で、個人の身元を特定できるデータが当該国で収集されたとの結果が出る可能性はあるとしている。Googleは現在、フランス、カナダ、オーストラリアなど多くの国でデータ保護当局による調査を受けており、なかでもフランスの当局は、Googleが電子メールのパスワードや内容の断片を収集していたことを明かしている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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