エフセキュアが2010年度第1四半期セキュリティ総括を発表

サイバー犯罪のに対する法的取り組みが世界的に活発化し、サイバー犯罪者の逮捕が増加

エフセキュアのセキュリティ研究所CRO (主席研究員) のミッコ・ヒッポネンは、2010年度第1四半期に見られた世界的なサイバー犯罪者の逮捕、および法執行の取り組みについて注目しています。

フィンランド、ヘルシンキ発 ―2010年5月12日:
2010年は、国境を跨ぐサイバー犯罪者が逮捕されるなど、世界的にサイバー犯罪を取り締まる法執行が大きな進歩を遂げた年となりました。エフセキュアは、このようなサイバー犯罪者たちを発見し、捕らえ、法的制裁を執行する取り組みが更に活発することを強く望んでいます。

以前のマルウェアは、趣味の一環として作成されることが多かったのですが、2003年頃から利益を追求する組織的なサイバー犯罪者による金銭を目的としたマルウェアが主流となっています。以前は無差別に拡大するマルウェアの愉快犯的な被害だったものが、サイバー犯罪者の巧妙なビジネスとなり、年々その加害者が増加しています。一方で、サイバー犯罪者が捉えられ、起訴され、法的制裁を受けるのは非常に稀なケースでした。

ミッコ・ヒッポネンは、次のように述べています。「我々アンチウイルス ベンダは、警察が然るべき行動を執ることができるよう、研究成果や調査結果などの資料を司法当局に提供しています。この取り組みが功をなし、サイバー犯罪に対する法的執行が活発化したということを非常に喜ばしく思っています。国境を超えてサイバー犯罪に対する法的執行の意識や取り組みが発展すること、更には、サイバー犯罪者の取り締まりが活発化することを願っています。」

2010年3月、TJ Maxxなどの米国大手小売店のシステムをハッキングし、何千万ものクレジットカードの記録を盗んだアルフレド・ゴンザレスは、20年の実刑判決を受けました。これは、これまでのサイバー犯罪関連の事件で下された実刑の中では、最も重い判決です。ゴンザレスと彼の一味は、小売業者のレジの認証システムのWi-Fiをハッキングし、クレジットカード情報へのアクセスに成功しました。その結果、被害に遭った何百万ものクレジットカードが再発行されるに至りました。

そのほか注目を集めたのは、闇市場のサイバー犯罪者のひとりで、別名JiLsiとして知られている、レーヌ・サブラマニアムのケースです。彼は、イギリスで約5年の懲役を受けました。また、エストニアの”Allaple”系ウイルス作者のアルツール・ボイコは、2年7ヵ月の懲役判決を下されています。

更にルーマニアでは、ロシア当局の協力で、70名を超えるフィッシング詐欺組織が一斉摘発されました。ロシアは、サイバー犯罪者が身を隠す、安全な避難所としてみなされることが多かったため、この進展は、あらゆる点でセキュリティ業界全体の励みになっています。

ヒッポネンは、「サイバー犯罪は、もはやこれまでのようにリスクフリービジネスではありません。犯罪は犯罪です。司法がサイバー犯罪に追いつき始めており、いずれこの様なニュースが日常化するのも時間の問題でしょう。」と最後につけ加えています。

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エフセキュア セキュリティ研究所が発信している2010年度セキュリティ総括に関する動画は下記でご覧頂けます。(英語)
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