文:Stefanie Olsen(CNET News.com)
翻訳校正:DNAメディア
2007/01/16 13:13
さらに、Yahooはインターネットで今最も勢いのある「映像」の分野でも追い上げを図らなければならない。2年前Yahooは、ハリウッド出身のBraun氏を招き、サンタモニカに新しくMedia and Entertainment Groupを作った。インターネットメディア部門の大躍進を夢見たYahooが、ABC Entertainment Television会長としてドラマ「Lost」などを大ヒットさせていた同氏の手腕に期待したのだ。
しかし、大躍進どころか、技術とスピードを持つ新興企業がYahooのもくろみをあっさりと打ち砕いた。後にGoogleが16億5000万ドルで買収した、YouTubeもそうした企業の1つだ。Yahooが現在探しているAudience Groupの新しい責任者は、検索、メディア、コミュニティとコミュニケーションといった事業を一手に担うことになる。
情報筋によれば、Decker氏はかねてから自分の問題意識をいろいろな方法で伝えようとしてきたという。そして、同氏の新しい役職から、Semel氏がそれを受け止めていることが分かる。冒頭に挙げた約1年前のDecker氏の発言に表われているのは、Yahooは検索エンジン市場でGoogleを追うべきではないという、同氏の長年の信条だ。Yahooの元幹部たちによれば、同氏は、Yahooは得意分野で検索広告と検索性能を強化して、すでに人気を集めているネットワーク事業をさらに拡充していくべきだと考えているという。
元幹部たちはまた、Decker氏は以前から検索サービスと広告配信の提携企業をGoogleから奪い取るために多額の投資を行うことには消極的だったとも語っている。その理由は、Googleがスポンサーリスティング広告でYahooよりも高い売り上げを達成していたためだ。自社の広告売り上げを最大化するという点において、GoogleはYahooよりも高い技術を持っていた。だからこそGoogleは、市場シェアを獲得するために、売り上げのかなりの部分をAOLやMySpace.comといったサードパーティーのパートナー企業に投じることができたのだ。あるYahoo元社員は、Googleの契約を奪いとるために本流の事業をおろそかにするのはナンセンスだとDecker氏は考えていたと語る。
Decker氏は、Yahooは自社サイトを訪れる人々に検索結果と広告を配信することに注力するべきだと確信していた。ウェブの利用率ランキングでトップを誇るYahoo(MySpaceによる最近の調査結果でもYahooが第1位)なのだから、Googleではなく自らの価値に目を向けられるはず、ということだ。
だが、Yahoo元社員によれば、Decker氏の意見は社内の支持を得られなかったらしい。Yahooは投資を倍に増やし、検索事業拡充にのめり込んだ。「同氏がこの動きに賛成しなかったことは、戦略として非常に正しかったのかもしれない」と内部関係者の1人は言う。今やYahooの検索サービスと広告配信を統轄する役職に就いたDecker氏だが、サードパーティー企業とのパートナーシップ獲得に動くときにも、同氏の慎重論は変わらないのだろうか。動向が注目される。
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