アステラス製薬がWindows 7を早期導入する理由--バルマー氏がCIO向けに講演

 Windows 7の発売で積極的なプロモーションを展開しているマイクロソフトは、米国本社CEOのSteve Ballmer氏の来日にあわせて企業などのCIO向けフォーラムを開催した。

 Ballmer氏はCIOに対して繰り返し「より小さな資源でより多くのことができる」のがWindows 7をはじめとした同社製品だとアピールした。

5日は会見1つと講演2つをこなしたSteve Ballmer氏(画像をクリックすると拡大します) 5日は会見1つと講演2つをこなしたSteve Ballmer氏(画像をクリックすると拡大します)
疲れを見せず、大きな身振り手振りで講演した(画像をクリックすると拡大します) 疲れを見せず、大きな身振り手振りで講演した(画像をクリックすると拡大します)

少ない資源でより多くのことを実現する

 Ballmer氏はまず冒頭に、世界的な景気後退の中「大変厳しい局面をくぐり抜けた」と述べ、それに伴って「ニューエコノミー」へと変化が訪れていると話す。これは、現状が回復局面にあるのではなく、「ニューノーマル」(新しい正常な状態)へと移ったことを意味し、企業のIT部門はこれまで以上にコスト効率を高め、生産性を向上しなければならないとBallmer氏は強調する。

 「経済も激動の時代で、(好景気の時と)同じ資源か、あるいは限られた資源で、より多くのものを達成しなければならない」(Ballmer氏)という現在、「生産性の向上やイノベーションなど、新しい時代を迎えようとしている」とBallmer氏は述べる。

3つのスクリーン+クラウド

 その中でBallmer氏は、クラウドコンピューティング、モバイル、新しいユーザーインターフェース(UI)という3つの点で、今後さまざまなイノベーションが起きると予測する。さらに強調したのは、Ballmer氏が同社の「ビジョン」だと語る「3スクリーン+クラウド」だ。

3スクリーンとクラウド、そしてこの場では語られなかったがナチュラルUI(NUI)を今後のイノベーションと語る 3スクリーンとクラウド、そしてこの場では語られなかったがナチュラルUI(NUI)を今後のイノベーションと語る

 「3スクリーン+クラウド」の3スクリーンは、PC、スマートフォン、テレビ(スマートスクリーン)という3つの画面、クラウドはそれらをつなげるクラウドサービスだ。ソフトウェア+サービス(S+S)という2方面からクラウドに力を入れる同社は、ローカルのPCやスマートフォンとクラウドの「最もよいところを組み合わせる」(同氏)ことで、ユーザーに対してコスト効率や生産性の向上を提供するのが狙い。

 その背景になるイノベーションとして、Ballmer氏はWindows 7やWindows Phone、Windows Azureなどといった製品を例示する。

Windows 7は3000人の同社エンジニア、5万社のパートナー企業、800万のユーザーが参加し、「2年半から3年間」かけて開発された。日本のITプロの30%が発売前にWindows 7をテストしたそうで、こうしたフィードバックによって「より多くのことを少ない資源で実現する」ことを可能にしたという Windows 7は3000人の同社エンジニア、5万社のパートナー企業、800万のユーザーが参加し、「2年半から3年間」かけて開発された。日本のITプロの30%が発売前にWindows 7をテストしたそうで、こうしたフィードバックによって「より多くのことを少ない資源で実現する」ことを可能にしたという

 Windows 7は「より少ないコストでより多くのことを実現できるか、それをよりシンプルに、より簡単にできるか」という視点から開発され、Windows 7とその管理ツールである「Microsoft Desktop Optimization Pack for Software Assurance」(MDOP)を使うことで、「よりコストを削減し、可用性を高め、セキュリティも高められる」(同氏)という。

アステラス製薬とヤマト運輸がWindows 7の早期導入を表明したわけ

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