あなたのiTunesを世界中でシェアしましょう:SimplifyMedia

文:Rafe Needleman(Webware.com) 翻訳校正:菊地千枝子2007年08月10日 08時00分

 本日の発見:「Simplify Media」は、まことに便利なメディア共有サービスである。これにより自分が持っている「iTunes」の音楽ライブラリを友人に(その友人のコンピュータ上から)聴いてもらうことができる。自分も友人もどのネットワークを使っていても構わない。これは「友人がいない」という人でも役に立つ:複数のコンピュータを使用していて、どのコンピュータからも自分の音楽ライブラリにアクセスしたいという人は、SimplifyMediaを使えばよいのだ。

 今のところ、このサービスはiTunesでしか使えない。そしてほとんどのiTunes利用者は、すでにiTunesでコンピュータ間のストリーミングが可能であることは知っているだろう。しかしiTunesの難点は、共有をローカルネットワークに制限しているため、建物内でのシェアができても、世界中ではシェアできないことだ。「Hamachi」などのVPN製品を駆使してアクセスすることができても、これは多くの人々にとって技術的能力が及ばない。「Orb」でもメディアライブラリの共有が可能となるが、これは時代遅れ気味で、そのブラウザベースのインタフェースが遅く感じられる。

  SimplifyMediaでは、利用者がインターネット経由で共有を望む場合、これが自動的に可能となる。利用者は自分のライブラリに最大30人を招待できる一方で、逆に彼らのトラックを見ることができる。前述の通り、本製品で一番便利だと思うのは、自宅のデスクトップに入っているiTunesライブラリに、職場のラップトップから、それがどこにあろうとも、簡単にアクセスできるという点だ。私は自宅のデスクトップに大きな音楽とポッドキャストのライブラリを保管しているが、本ツールを使い、ラップトップ上のiTunesから簡単に自宅のライブラリにアクセスできる。職場からなのか、他ネットワークからのアクセスであるのかを問わない。これは「Slingbox」の音楽版ともいえる。

画像の説明

  SimplifyMediaのサービスは、小規模グループに対するストリーミングだけに制限し、コピーは認めないということで、合法性を保っている。また、iTunesで購入したDRM保護がされた楽曲については自分だけで聴くことしかできない。Simplifyチームはこの制限を緩和するために取り組んでいる。

 私にとって最大の難点は、アクセス制限に関することだ。これはバイナリである――自分のライブラリを他者に見せ、プレイさせるときには、自分と全く同様に、他者に対しても、保護されていない全楽曲への完全なアクセスを認めることになる。自分自身は完全なアクセスを維持しながら、他者に認めるアクセスを制限できるような方法があればなお良いのにと思う。また、このベータソフトと自宅のメディアストレージ・ドライブの間に技術的コンフリクトがあることを発見した。つまりこの2つを同時に動作させることができないのだ。なおVPNとの不適合が複数報告されているようだが、私のテストではそのようなことは起きなかった。

 このアプリケーションは「Facebook」コミュニティにはうってつけだ。SimplifyMediaの共同創業者であるPaul Joyce氏は、同社チームがすでにこれについても取り組み始めていると述べている。

  iTunesシェアリングに関するTUAWの興味深い歴史講座も参照されたい。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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