「ゲームはメディアの王様」--ネット広告の未来拓くインディソフトウェア - (page 2)

島田昇(編集部)2007年10月25日 19時58分

 やがてそんな野津氏に信頼を寄せ始めたクリエータたちの声に耳を傾けると、適材適所とは言えない人員配置である状況が分かってきた。これを受け人員配置を再編して仕事のやり方に変化をもたらすと、クリエータ部隊は輝きを取り戻していった。

 野津氏の中にも、ソニーの盛田昭夫氏や松下電器産業の松下幸之助氏など起業家の伝記を読み漁り、「自分もモノ作りに従事したい」と誓ったこと、『シムシティ』を初めて見たときに「ゲームという切り口でモノ作りをしたい」との思いがより鮮明に浮き上がってきた。

 その後1999年、ゲーム開発ベンチャーの仲間たち7人を連れて独立。これまでの経験を十二分に生かして強固な社内体制を構築する一方、ネットブームの波に乗り、ウェブシステム開発事業参入による財務体質の強化とネット事業におけるノウハウを蓄積していった。

 マーケティング、経営、システム開発――。多角的な視点からゲームという切り口でモノ作りを追求して辿り着いたアドバゲーム。今後、効果の高い広告商品としてアドバゲームが認知され、さまざまな企業での採用が検討されるようになれば、「ゲームはメディアの王様」という野津氏の持論は、新たな価値観として定着する。

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