著名人、プロ、アマ--誰もが“プチ編集長”のソーシャル・エンタテインメント・メディア - (page 2)

 ワンダービジョンの提供するGoody★Goodyのコンセプトついて、関塚氏はこう解説する。

 「これまでのCGMのように、単に文章を書く、写真を掲載する、というだけではなく、ユーザー各人がエンタテインメント系の“プチ編集長”となり、本物の雑誌の記事作りをしているような感覚でコンテンツを創出していく、そんな媒体にしたかったんです。それを実現するには、ユーザーがより簡単に、より自由に表現できるようになるためのツールが必要でした。そこで開発したのが、hotwebなんです」

本物の雑誌を作る感覚の媒体でありツール

 hotwebは、ドラッグ・アンド・ドロップで簡単にホームページ制作のできる、日本初のオンラインツールで、今年1月にベータ版がリリースされた。ブログなど、既存のCGMは、個人の情報発信ツールとして世界的に定着したものの、時系列的な制約がある上、表現方法にも限界がある。逆に、htmlによるホームページ制作は、一般のユーザーには技術的障壁が高い。hotwebは、そうしたユーザーの悩みを解決するツールとして、Goody★Goodyの中核を担う存在となった。

 Goody★Goodyそのものにも、新たな媒体への発展を期待させる工夫や機能がふんだんに盛り込まれている。その一つが、タレントやミュージシャンなどの著名人、プロの編集者といった業界人と、一般ユーザーとのコラボレーションだ。関塚氏は、これまで培ってきた人脈を駆使し、芸能事務所のタレントや、映画宣伝マンにプロモーションを行い、マイページを持ってもらうことに成功。彼らが定期的に掲載するエンタテインメント情報に、一般のユーザーが絡んでいくことで、両者が共同してコンテンツを作り上げることが可能となった。

 「例えば、著名人の写真に、みんなで文章を書き込んで、ひとつの写真集を作る、というようなコラボレートも、hotwebを使えば簡単にできます。あるいは、せっかくタレントやミュージシャンにマイページを持ってもらえるのだから、それを現実世界と絡め、Goody★Goody主催の小規模な音楽イベントを開催する、といったアイディアもあります。全国にチェーン展開しているファッション関連企業とコラボレートし、原宿を歩いている人たちのファッションを撮影して、アルバム風に仕上げる、などという企画も進行中です。いずれにせよ、Goody★Goodyとhotwebがうまく連動すれば、新しいコミュニケーション手段を創出することも、まんざら不可能ではないのです」

 次々と目新しい企画を生み出す関塚氏。社名の通り、まさに“ワンダービジョン”を持ち、その実現を目指し続けている。では、Goody★Goodyは最終的にどんなメディアを目指すのか?

 「何でもありの単なるリンク集ではなく、ある種の統一感を持ったエンタテインメントの集合体にしたい、と思っています。そのためには、我々の側からユーザーに対し、編集のテーマを投げかけたり、我々の目指すところを伝えられるようなキャンペーンやコンテストを実施する必要があります」

 その一例として挙がった企画が、映画のwebチラシのデザイン募集。プロモーションの一環として映画会社から提供された素材を自由に使って、ユーザーにwebチラシを作ってもらい、それをバイラル的に各所に配布・宣伝していく、というものだ。著名人とのコラボレーション、魅力的なキャンペーンの導入など、ユーザーのモチベーションを高める手法も、実によく計算されている。

 現在リリースされているGoody★Goody およびhotwebは、「まだガンマ版に近いベータ版」ということで、登録ユーザー数も1000人程度だが、4月末から5月頭までにリニューアルを完了し、その後本格的にプロモーションを開始する予定だという。

 同社が当面の目標として掲げる1万人の登録者が、“プチ編集長”となってGoody★Goodyに集う日も、そう遠くはなさそうだ。

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