広範な適用範囲を誇るソフトウェア対応データ検索プラットフォーム

文:David Hornik 翻訳校正:アークコミュニケーションズ、谷口茜、國分真人2007年10月11日 08時00分

 初めてSplunkのメンバーと会った頃、同社では企業が利用するさまざまなソフトウェア層を往来するトランザクションを正確に追跡するシステムを開発している最中だった。トランザクションがどこかでエラーになったときに、同社のソフトウェアを使えばその原因をIT部門で発見できるようになるという。トランザクションの問題は一部の企業にとって明らかに頭痛の種であったが、彼らのソフトウェアにはターゲットとする顧客がなく、価値提案も明確とは言い難かった。ただし、開発しているテクノロジは、データセンターで発生する漠然としたデータ(つまりログファイル)から多くの情報を生み出していた。彼らのやっていることに興味はひかれたものの、その時は投資には至らずに終わっている。ある日、私はSplunkの最高経営責任者(CEO)であるMichael Baum氏から電話を受けた。「見つけた」から、私に会いたいというのだ。彼らが何を「見つけた」のかぜひ聞いてみたかったので、すぐに彼と会うことにした。

 Splunkは何を「見つけた」のか。それは、データセンター全体のログファイルをほぼリアルタイムに追跡、管理して関連付けられれば「最強のIT検索エンジン」を作り出すことができ、エンドユーザーはこれまで考えらなかった方法で企業のソフトウェア層を調べられるようになるということだった。SplunkのメンバーはVoIPデータを使ったとても簡単なサンプルを見せてくれた。特定の拡張子に関わったシステムすべてを追跡するには、Splunkエンジンでその拡張子を検索するだけでよいのだ。これは今日の企業に存在する膨大なITデータを管理する方法として明らかに優れていると、私はすぐに確信した。そこでシリーズAの投資をし、Splunkはソフトウェア構想の実現へと進むことになる。

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