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スマートフォンネイティブが見ている世界

人気キッズ「YouTuber」の影に炎上も--子どもの動画配信のリスク

2016/09/17 08:00
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 大阪府内のある小学校で4年生男子を対象に調査した将来の夢ランキングが話題になったことがある。それによると、1位「サッカー選手」、2位「医者」、3位「ユーチューバー」となった。

 YouTuberとは、YouTubeで動画を投稿して広告収入を得て暮らしている人たちのことだ。ターミナル駅で「好きなことで、食べていく」というYouTubeのCM動画が流れ、一面にポスターが貼られている時代だ。小学生の子どもたちにとってYouTubeは身近なツールであり、YouTuberは憧れの職業なのだ。

 私が小学校で聞いたところ、やはり「YouTuberになりたい」という子どもはいた。ある小学5年男児は、「楽しそうだし勉強しなくていいし有名になれるから」と言っていた。UUUM所属のはじめしゃちょーやHIKAKINなどは、もはや小学生のアイドルとなっている。ある専門学校では「YouTuberコース」が開設されており、日本エレキテル連合などYouTubeに進出する芸能人も現れている。

 いま、小学生はネット動画とどのように付き合っているのだろうか。小学生の動画配信事情と危険性について見ていこう。

人気の高いキッズYouTuber

 カリスマ幼稚園児YouTuber「がっちゃん」は、毎日YouTubeを見ているうちに、「自分も出たい!」と言うようになり、自分の好きなトミカや知育菓子などの動画をアップするようになったという。現在は小学生になったが、相変わらず動画をアップロードしており、1つの動画の再生数は数十万以上だ。

 おてんば三姉妹かんな・あきら・あさひと末っ子長男ぎんたが出演し、撮影・編集はママがしている「Kan&Aki’s CHANNEL」も、おもちゃや知育玩具、お出かけなどの動画をアップしており、チャンネル登録数はなんと130万以上という日本でも有数の人気チャンネルとなっている。

 小学生YouTuberは増えている。がっちゃんの例を見るまでもなく、普段からYouTubeを見ているからこそ、「自分でもやりたい」「自分も出たい」となる。人気の高いキッズYouTuberの動画は、ドラマなどにおける子役の人気とも通じるのではないか。イキイキした子どもの自然な姿が可愛らしく、つい見てしまうという人が多いらしい。

 先ほどの“キッズYouTuber”たちのチャンネルを開くと、関連チャンネルとして子どもが主役のYouTubeチャンネルが表示される。もちろんここに表示されないキッズYouTuberも多数おり、その多くはどこかで見たような商品紹介動画などをアップしている。小学生YouTuberなどの動画配信者は、ここ数年で一気に増えているのだ。

 多くのYouTuberの動画は特に動画としてレベルが高いわけではなく、商品を紹介したり、ゲームを中継したり、面白いことをノリでやるというものがほとんど。“やったらできそう”なものが多いのだ。更新頻度やコメントでのやりとりなど“生っぽさ”がうけて人気が出ているが、実際は動画配信だけで食べていける配信者はほんの一握り。しかし、小学生たちは安易に「自分でもやりたい」と思って始めてしまうことが多いのだ。

子どもが勝手に動画、コメントを投稿で問題に

 保護者が編集・投稿している場合は、「子どもを使って金儲けしている」という意見もあり賛否が分かれるようだが、それほど大きな問題は起きづらい。それより問題なのは、子どもが勝手に投稿してしまっている場合だ。

 小学4年男子A太の母親は、A太が別室で1人で喋っている声を聞いた。あとで、動画などを撮って投稿していたのではないかと思いついた。そういえば、自宅にあるタブレットでの動画視聴は自由にさせていた。案の定、母親が気づいた時には、A太はすでに複数の動画をアップロードしていた。

YouTubeアプリには録画ボタンがデフォルトで表示されている YouTubeアプリには録画ボタンがデフォルトで表示されている
※クリックすると拡大画像が見られます

 A太は未成年であり、当然Googleアカウントなどは持っていない。慌てて確認してみると、A太の母親のアカウントでアップロードしていたという。それだけでなく、A太の母親のアカウントで他の動画にコメントもしていたのが見つかった。問題があるコメントだったので、コメントに対して批判がつけられており、軽く炎上状態となっていて焦ったという。

 A太の母親はPTAの仕事でGoogle Driveに作成した資料をアップロードしたことがあり、そのときの共有アカウントも残っていた。「もしその小学校名のついたアカウントで動画をアップロードしたり、問題のあるコメントをしていたらと思うとぞっとした」と話す。

 A太の例はそれほど大事になる前なのでよかったが、このような話はあちこちで起きている。実は、YouTubeが見られる端末があれば動画のアップロードは非常に容易だ。アプリには動画撮影ボタンがデフォルトで表示されており、タップしていくだけで子どもでも簡単に動画を撮影・アップロードできてしまうことは知っておくべきだろう。

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