スマートフォンネイティブが見ている世界

4歳でiPad中毒も--乳幼児のスマホ・タブレット利用の危険性とは - (page 2)

保護者と幼児のスマホ利用時間は比例する

 2014年12月のe-Lunch調査によると、スマホを週2日以上利用する子どもは、1歳児18.2%、2歳児47.4%。2歳児以降では「ほぼ毎日」の割合が増加し、半数以上でスマホ利用が習慣化していた。

 保護者のスマホの利用時間が1日あたり0分である場合、子どものうち30分以上スマホを利用する割合は7.7%だった。一方、保護者の利用時間が1時間の場合は子どもの27.7%が、保護者が2時間利用する場合は子どもの30.5%が30分以上利用していた。つまり、親の利用時間が長くなるほど子どもの利用時間も増える傾向にあるというわけだ。

 子どもにはスマホやゲームの利用制限をしながら、自分はスマホやゲームをいじっている保護者をよく見かける。しかし、子どもは大人の行動をよく見て真似をするものであり、保護者の前ではやらなくても、隠れて利用するようになる可能性が高い。食事中や子どもと話している時などは、保護者もスマホを置くようにすべきだ。最近は子どもと話していると、「ママがスマホをいじっていて話を聞いてくれない」という相談が増えている。まず、保護者自身が利用をコントロールするべきだろう。

 スマホやタブレットが悪なのではない。ただし、乳幼児は自分で良いアプリを選んだり、利用時間を制限したりすることは難しいため、保護者が見守る必要がある。特に乳幼児の時は、利用するアプリは保護者が選ぶこと。静かにしておいてほしいというだけで、中毒性の高いアプリを安易に利用させすぎないこと。子ども1人で使わせるのではなく保護者も一緒に利用し、「お話しするときはやめようね」など、正しい利用について教えていくべきだろう。

高橋暁子

ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。

ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/

Twitter:@akiakatsuki

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