セカンドライフに関する調査--セカンドライフの利用意向は16.6%

Webマーケティングガイド2007年08月01日 13時00分

 Webマーケティングガイドでは、インターネットの利用に関する調査を企画し、株式会社エルゴ・ブレインズが運営するターゲットリサーチのリサーチパネルに対してインターネット調査を行った。

 今回の調査では、前回のセカンドライフに関する調査(上)-セカンドライフの利用者はわずか1%未満-の結果を踏まえ、仮想空間上で利用するアバターなどの認知・利用状況、そしてセカンドライフの利用意向を尋ねた。

 その結果、アバターの認知度は56.3%、そしてセカンドライフの利用意向は16.6%であることがわかった。

 調査対象者は、インターネットを既に3年以上利用してしている20歳〜49歳までの男女300人。 男女比・年齢比は、20歳〜34歳の男性と女性、そして35歳〜49歳の男性と女性による4セルで均等割付けを行った。

 まずQ1では、インターネット上の3D仮想空間で利用される「アバター」や「アイテム」の利用状況を尋ねた。 その結果、アバターやアイテムの存在を「知っており、利用もしている」というユーザーはわずか7.3%であることがわかった。

「アバター」や「アイテム」の利用状況

 全体として、最も多かった回答は「知っているが、利用はしていない」で、半数近い49.0%のユーザーが回答している。 また、「知らないし、利用もしていない」ユーザーは43.7%と、半数には至らないものの非常に多く存在していることがわかった。

 この結果からは、アバターやアイテムは50%以上のユーザーが認知してるものの、利用率については10%に満たず、企業によるサービスの供給とユーザーの需要との間にはギャップが生じていることが伺える。

 Q2では、アバターやアイテムを有料で購入したいと思うかを尋ねたところ、『購入したくない』と回答したユーザー(「あまり購入したくない」と「全く購入したくない」の合計)は半数以上の63.0%にも及ぶことがわかった。

アバターやアイテムを有料で購入したいと思うか

 アバターやアイテムについてポジティブに回答したユーザーは、「とても購入したい」で0.3%、そして「やや購入したい」で4.7%となり、全体の5%未満と非常に少ない割合であることがわかった。 また、それらの購入について「わからない/知らない」と回答したユーザーは32.0%となり、3人に1人以上のユーザーはその必要性や存在を理解していないことが伺える。

 有料アバターの歴史はまだ浅く、アバターを有料にて販売し始めたのは韓国のコミュニティーサイトであるSayclubが初で、2001年11月よりサービスを開始している。 当時、アバターはインターネット利用に必須項目ではなかったため、その存在を疑問視する声も多かったようであるが、Sayclubは導入初年度で200億ウォンの売上げを達成し、その後CyWorldの市場参入によってアバターは一気に若者の間でブームになっていった。

 また、日本では2002年10月よりCafestar.comがアバターシステムの提供を開始し、その後韓国の大手ポータルサイトであるHangame、そしてYahoo!JAPANまでもが有料のアバターシステムを提供するに至った。 (参照:アバターを活用したウェブビジネスの戦略)

 今回の調査結果では、その利用はまだ普及段階であるという見方が妥当であると考えられる。 しかし、セカンドライフのような3D仮想空間のサービスが普及し始めていること、そしてアバターやアイテムとの親和性が高いオンラインゲーム市場が2011年度には2006年度比258%成長となる3,890億円にまで成長すると予測されていることなどを考えると、アバターやアイテムの認知や利用、そして利用額についても成長が期待できるのではないかと考えられる。 (参照:「2011年までの国内IT主要市場の規模とトレンドを展望」野村総合研究所

 最後にQ3では、今後のセカンドライフ利用意向を尋ねたところ、『利用したい』と回答したユーザー(「とても利用したい」と「やや利用したい」の合計)は16.6%であることがわかった。

今後のセカンドライフ利用意向

 セカンドライフの利用についてネガティブに回答したユーザー(「あまり利用したくない」と「全く利用したくない」の合計)は41.0%と半数近くに及ぶことがわかった。

 ただし、全体として最も回答が多かったのは「わからない/知らない」というユーザーで42.3%の割り合いとなっている。 セカンドライフはまだ始まったばかりのサービスであり、日本語ベータ版のローンチからはまだ数週間しか経過していない。

 今後、セカンドライフが日本で成功を収めるかどうかは、既に自身の考えがある非利用意向者層以上に、「わからない/知らない」と回答した層をいかに利用者層へ導くかがポイントとなるのではないだろうか。

 本調査は、業界の全般的な調査となっております。
あくまでも指標となるものですので、参考データとしてご活用下さい。
業種や取り扱っている商品、またユーザーの属性によっても調査結果は大きく異なると考えられます。
より詳細な業界動向や、ターゲット層に合わせたリサーチにご興味をお持ちの方は、 リサーチアウトソーシングサービスをご活用ください。

サンプル数  :300
調査期間   :2007年07月10日(火)〜2007年07月12日(木)
調査方法   :インターネットリサーチ
調査機関   :ターゲットリサーチ
対象者     :20歳から49歳の男女

 本調査結果の単純集計を無料でご提供させていただきます。
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