個人投資に関する調査(上)--投資ブームはメディアと投資経験者の相互作用 - (page 2)

Webマーケティングガイド2007年05月21日 13時00分

 また、株主優待の制度に魅力を感じてレストランやレジャー施設を運営する会社や化粧品会社などの株主となるユーザーもいると考えられる。(参照:「株主優待がうれしい銘柄」All About

 投資信託については、団塊世代が受け取る約50兆円にのぼる退職金の預け入れ先として、各金融機関が商品やサービスに力を入れた結果、「リターンは預金よりも高く、リスクは株式等よりも低く抑えることが期待できる商品」として預金や株式投資と並んで人気商品となっているようである。 (参照:「投資信託の特徴」みずほ銀行−みずほダイレクト インターネットバンキングヘルプ) (参照:「大量退職目前 団塊世代狙え」読売オンライン

 証券会社などの金融商品のプロモーションが活発になるとともに、ユーザーも様々な金融商品に接する機会が増えるのではないだろうか。

 Q2では、投資を始めるきっかけや影響となったことについて尋ねた。

投資を始めるきっかけや影響となったこと

 設問では、両親や知人など人的な要因や、新聞報道などの記事によるきっかけのそれぞれについて尋ねている。

 全体では、インターネットや雑誌、テレビなどメディアからの影響により投資を始めた人が多いと考えられ、「インターネットの記事に刺激を受けた」が32.7%、「雑誌の記事に刺激を受けた」が26.7%、「テレビ番組やニュースに刺激を受けた」が24.3%となっている。

 日本経済新聞では、毎週日曜日に金融や投資のノウハウを一面を使ってわかりやすく紹介している。 また、日経WOMANなど女性向けの雑誌でも、投資に関する特集が組まれるなど、女性でも親しみやすく投資や金融商品を学ぶ試みがなされている。

 一方、人的な要因を見ると、「両親が利用していた」が最も多く18.3%となり、「会社の同僚が利用していた」が15.7%、「知人・友人・家族に勧められた」が13.0%となった。

 リスクがつきものの金融商品で、顔の見える家族の投資経験の有無は安心感という面で、金融商品への垣根を低くする要素となるのかもしれない。 また、こうした一面は、大量に退職した団塊世代が新たに金融商品に目を向けたとき、その間接効果として家族の関心を引いたり、金融商品への心理的な壁を取り払うきっかけとなるかもしれない。

 次に、Q3では投資をする主な目的について尋ねた。

投資をする主な目的

 最も多いのは、「お給料以外の収入がほしいから」が60.7%で、約6割の人は、現在の仕事以外からの収入を増やす手段として意識をしていることがわかる。 次に多いのは、「将来の生活費・娯楽費等を賄うため」が43.0%となり、年金や保険問題への不安や不信感も、投資商品への流入を手伝っているのではないかと考えられる。 3位は「余剰資金を有効活用したいから」で42.3%。 資金面で余裕がある場合には、やはり投資・運用をして大きく増やしたいといった意思もあるようだ。

 また、「投資自体に興味があるから」や「社会・経済・金融等の勉強のため」という回答がそれぞれ32.0%、31.7%おり、投資経験者の約3割は金銭面以外の理由を投資に求めていることにも注目したい。

 このように、インターネットやテレビなどメディアからの情報や、将来的な保障へのニーズ、身近な人が投資をしているといった様々な要素が投資活動のきっかけとなっている。 各種メディアでは投資についての特集が随時組まれており、今後個人の投資活動はより一層身近になり、また活発になるのではないだろうか。

 今回の調査は、業界の全般的な調査となっております。
あくまでも指標となるものですので、参考データとしてご活用下さい。
業界やそれぞれのシチュエーションに合ったリサーチにご興味をお持ちの方は、 お気軽にお問合わせください。

サンプル数  :300
調査期間   :2007年05月11日(金) 〜 2007年05月14日(月)
調査方法   :インターネットリサーチ
調査機関   :ターゲットリサーチ
対象者     :投資経験のある20歳〜59歳のインターネットユーザー
対象条件   :公務員、会社員、自営業または自由業

 本調査結果の単純集計を無料でご提供させていただきます。
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