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将来、ウェブブランディングはどうあるべきか

2007/12/12 11:28
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 インターネットの成長と対比して、他のメディア、とりわけ新聞、雑誌などの紙媒体の長期低落傾向が指摘されることが少なくない。確かに、インターネットには他のメディアにない利点がある。

 しかし、ウェブブランディングは既存のメディアを代替するものというよりも、むしろ補完関係にあると見ることができる。対立し、パイを奪うのではなく、共存共栄し、相乗効果で互いに発展すべきものである。

他メディアとの良好な関係を構築する

 【インターネットは他メディアを代替するか】

 よく、ニュースはメディアサイトで見られるからわざわざ新聞で見る必要はないということが新聞の低落の一つの理由として挙げられる。確かに速報性だけなら新聞社の運営するウェブサイトが紙面より先にニュースを流している。しかし、新聞の速報性は電波媒体によってとうの昔に失われている。

 動画コンテンツのインターネット配信が最近は増えつつある。だからといってインターネットがテレビを代替することには直結しない。コンテンツのクオリティには大差がある。

 そもそもインターネットと既存のマスメディアはメディアとしての特性が違う。マスメディアは限られた枠のため情報量が限られ、十分なブランドの内容を伝えることは難しいし、検索性も高くないが、多くのターゲットにリーチして広範な認知を得ることができる。それに対してインターネットは認知媒体としては弱いが良いブランド体験の場を提供できるメリットがある。

 どのメディアも単独では十分なコミュニケーションができない。一方が他方を代替するというよりも、むしろ優れた補完的関係にある。

 【リニアモデルとプールモデル】

 古くからのマーケティングの理論でAIDMAという理論がある。これは、消費者が購買に至るまでの流れをAttention(認知)、Interest(興味)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(行動)の5段階にわけ、それぞれに対して広告メディアを用いて働きかけようとするモデルである。

 これに対して、ウェブブランディングで最近よく見聞きするモデルで、AISASというものがある。最初と二つ目のAとIはAIDMAと同じだが、真ん中のSはSearch(検索)、最後のSはShare(共有)で、口コミサイトなどへの書き込みを意味している。

 いずれも人の行動が一直線に(リニアに)進むことを仮定しているモデルである。

 しかし、人の実際の行動はこのように直線的であることはむしろまれである。SearchやShareという行為はどの段階でもありえる。むしろ、インターネットの世界は一つの知識のプールとして、随時検索などの手段を使って参照する対象であると考えたほうが現実に合致する。

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 【クロスメディアは必須】

 このように、インターネットという情報のプールを探すきっかけを消費者に与えることがウェブブランディングでは非常に重要である。

 もちろん、インターネット上の情報も一つのきっかけとはなり得る。しかし、人が色々なことを検索し、情報を得ようとするきっかけにはさまざまなものがある。きっかけ作りの手段としてはインターネットだけですべての生活シーンをカバーすることは難しく、他のメディアも情報発信手段として活用することは、単に有効であることを超え、むしろ必須であるといっても過言ではない。

榛沢 明浩
株式会社日本ブランド戦略研究所 代表取締役

東京大学法学部卒業。株式会社コーポレイトディレクションにて大手企業の事業戦略の立案を担当後、トーマツ・コンサルティンググループにて大手企業のM&A企業評価、経営管理システムの導入などを担当。2003年 株式会社日本ブランド戦略研究所 設立。

【主な著書】「図解ブランドマネジメント」(2001)東洋経済新報社、「知的資本とキャッシュフロー経営」(1999)生産性出版、日本公認会計士協会MCS中山基金賞受賞

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