パーティカンパニーとnomadは2月1日、チーム単位でデスクを利用できるシェアワークスペース「ten-to」を東京・渋谷にオープンした。
ten-toは、これまでのコワーキングスペースやシェアオフィスと違い、法人やプロジェクトなど、チーム単位でテーブルを利用するシェアワークスペースだ。空間デザインは、コワーキングスペース「co-ba」「co-ba library」を運営するツクルバが担当した。
ten-toがオープンしたきっかけになったのは、NOMAD NEW'S BASE、partyground、co-ba libraryの3つのスペースを相互利用できるプログラム「Tokyo Nomad Network」だったという。これは、コワーキングスペースを行き来する人たちを想定したプログラムだったが、提供してから分かったのは、利用者は複数のスペースを利用したいニーズがそこまでない、ということ。「ほとんどの人は、一カ所にとどまって仕事をしている。それならば、固定席で集中して仕事できるスペースがあったほうがいいのではないか」(nomad代表取締役の小笠原治氏)
法人単位で占有利用できる固定デスクは最大10社まで、固定席は最大11人まで利用できる。36席あるフリー席は個人、法人とも利用できる。会議室も備える。
もともとこの施設は、家入一真氏が代表取締役社長を務めるパーティカンパニーが運営するシェアオフィス「partyground」だった。「近しい人たちと一緒に仕事ができる空間を作りたかった。多くの人に開放したオープンシェアスペースにしようと考えていた」(家入氏)。そこに今回、小笠原氏が“チーム単位での場の提供”というコンセプトを提案。共同で運営することとなった。
空間デザインとプロデュースを担当したツクルバ代表取締役CEOの村上浩輝氏は、「複数人で集まってチームで仕事をする場所がコンセプト。個人とは違った成長段階に進むための場所として利用してもらいたい」と語る。「場所と運営、空間デザインを3社で実現したことも意義がある」(小笠原氏)
入居するチーム単位で情報共有を円滑にすることは、これまでの個人利用でのシェアスペースと違った特色がでてくる。「チームでコミュニケーションをおこなうことで、役割が同じ職種同士の横のつながりも増えてくる。会社やチーム単位での付き合いによって、もっとオープンなやりとりがおこなわれる」(村上氏)。
3月中旬には、3Dプリンターや3Dスキャナを置き、誰でも気軽に3Dデータを使ったもの作りに挑戦できる「渋谷図工室」も開設される予定。「場所のシェアだけではなく、価格などの問題から手に入れるのが難しい機材などをシェアをすることで、多くの人たちにチャレンジの機会を提供したい」(小笠原氏)。
個人ではできないこともチームが集まればできるようになり、そこから新しい事業やテクノロジーが生み出されていく。さまざまな働き方に答えられるよう、スペースのあり方も多様になりつつある。
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