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会計制度の変更でパッケージソフトの選び方はこう変わる

2003/06/17 10:00
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 年度決算が終わり、経理担当者は一息ついておられるだろう。しかし今年から、その一息は短くかつ年に4回つくことになるかもしれない。今年から正式に、東証上場内国企業に対して四半期決算が部分的に開始されるからだ。

 また、時価会計、退職給付会計、キャッシュフロー計算書の導入といった会計規則の変化にも、迅速かつ正確に対応する必要がある。従来のままでは、経理担当者は一息つくどころか、眠れぬ夜を過ごしかねない状況なのである。

半数の企業が会計パッケージを導入済み

 四半期決算対応に代表されるような業務のスピードアップと正確性の向上は、効率化とあわせてシステム化の大きなメリットである。特に各企業で共通する部分が多い制度会計については、自社開発製品よりも会計パッケージ商品を利用する方がメリットがあると思われる。事実、『企業アプリケーション・システムの導入状況に関する調査2002〜ユーザーアンケート調査報告書〜』(ERP研究推進フォーラム調べ)によると、会計業務にパッケージ商品を用いている企業が48.2%にのぼる。この利用率は人事や生産管理といった他業務をおさえ会計がトップであり、もっともパッケージ導入が進んでいる業務であることを示している。

会計パッケージ選定のヒント

 では、これから会計パッケージの導入またはリプレースを考える際に、まずどのようなことに注意すればよいのだろうか。筆者は昨今の会計規則の変化を踏まえ、次の3点に気をつけるべきだと考える。説明は後で行うとして、結論から言おう。

  1. 変化にすぐ対応できる商品か?
  2. 変化にすぐ対応できる導入企業(パートナ)か?
  3. 変化にすぐ対応するユーザか?

 以上の3点が気をつけるべきポイントだ。

変化にすぐ対応できる商品か?

 会計、とりわけ日常経理は固定化された業務の代名詞であった。ところが会計ビッグバンが起こり、新会計基準が定められ、特に決算は最も変化の激しい業務となってしまった(表1参照)。ここで会計システム販売会社は、こぞって「新会計基準対応」「変化に対応し易いシステム」をうたい、対応可能であることをアピールしている。そしてそれらは決して作りこみのシステムなどではなく、汎用的なパッケージ商品なのである。

答申名 公表日
「1株当たり当期純利益に関する実務上の取り扱い」 平成15年3月13日
「連結納税制度を適用する場合の税効果会計に関する当面の取扱い(その2)」 平成15年2月6日
「連結納税制度を適用する場合の税効果会計に関する当面の取扱い(その1)」 平成14年10月9日
「自己株式に及び法定準備金の取崩等に関する会計基準適用指針」 平成14年9月25日
「連結納税制度を適用する場合の中間財務諸表等における税効果会計に関する当面の取扱い」 平成14年8月29日
「潜在株式調整後1株当たり当期純利益に関する当面の取扱い」 平成14年5月21日
表1 最近の企業会計規則変更(抜粋)(財団法人 財務会計基準機構

変化にすぐ対応できる導入企業(パートナ)か?

 会計業務とシステムの両方がわかる企業が、パートナとして導入および保守・メンテナンスをしてくれることほど、安心のできるものはない。そういった企業ならば、新会計基準が発表されればすぐに適切なシステムの言葉に翻訳し、即時対応するだろう。即時対応のために今後は“パートナ”が重要な働きをするはずだ。

変化にすぐ対応するユーザか?

 「商品」と「パートナ」の両方に変化対応力が必要だと述べたが、やはりユーザ側にも、変化に対応する気持ちが必要である。ここで筆者は「変化」を二つの意味で用いたい。一つは、これまでと同じ会計規則等の変化であり、もう一つは、会計パッケージを導入したことによる変化である。ユーザには、会計ルールと情報システムの変化、すなわち業務の変化を受け入れる気持ちが必要不可欠なのだ。しかしこの点を理解できれば、導入の半分は成功と言える、というのは言い過ぎだろうか。

今後の変化に対して最新になるように

 これまでのシステム導入には、「いま最新のもの」というのが高い優先順位にあったかもしれないが、これからは「今後も最新であり続けるもの」が高い優先順位を与えられるべきだろう。変化の早い業務に対応するためには、変化に耐え得る「商品」「パートナ」、そして「ユーザ」をあらかじめ準備しておくこと、これに尽きると思うのだ。

富士総合研究所 システムコンサルタント 桑原 直人

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