このほか1位の座は獲得できなかったものの、注目に値するソフトウェアがあったので紹介してみよう。「インターネット/デスクトップ」部門で多くランクインしていたのが、P2Pソフトだった。中でも「Pruna Plus」は、175票を獲得し2位になっている。韓国政府の情報通信部では2007年7月、P2Pサイトを24時間365日監視することをはじめとした強化対策を発表した。にも関わらず、今でもファイル共有は誰でも簡単にできる状態のままだ。今回のネチズン投票でも同部門のトップ10中5つがファイル共有ソフトだった。こうしたことからも、韓国でファイル共有がいかに活発に行われているという実態が垣間見える。ユーティリティ部門では、1位と6位を除けばすべてがアンチウイルスソフトウェアで、韓国ネチズンの、セキュリティに対する関心の高さが伺える。2位はESTsoftの「Alyak」で、同社の健闘が目立った。またアンチウイルス企業として韓国最大手といえばアンラボだ。同社のソフトウェアでは、43票を集めて5位となっている「V3 + NEO」がランクインした。V3といえば同社のアンチウイルスソフト群の名称だが、NEOの場合は無料ダウンロードが可能な点が特徴で、金銭的負担なく有名企業のソフトウェアを利用できるのが魅力といえる。また最近ではモバイルへの進出も目立ち、サムスン電子の携帯電話に、V3基盤のモバイルセキュリティ製品「AhnLab Mobile Security」を提供するといった展開も見せている。
Samsung電子の携帯電話「SPH-M4500」に搭載された「AhnLab Mobile Security」。ユーザーは必要時にインストールする。