SCEKに聞く、韓国でのPS3販売戦略

佐々木 朋美2007年07月02日 20時35分

 現地時間6月16日、韓国でもSony Computer Entertainment Korea(以下、SCEK)から「PLAYSTATION 3」(PS3)が発売された。

 日本や欧米より発売は遅れたものの、発売までの間海外各国からのニュースが豊富に入って来ていたので、その分PS3に対する期待感は高まっていた。

 16日10時からの販売に際しては大々的な販売開始イベントも行われて、盛り上がりは最高潮に達したが、それから2週間以上経った今は市場も冷静さを取り戻している。

 韓国といえばオンラインゲームの盛んなお国柄だが、そんな韓国でPS3は人気を得られるのだろうか。韓国での今後の方向性について、SCEK広報担当者に話を聞いた。

韓国だけの機能

 韓国のPS3は、80Gバイト HDDを世界で初めて基本搭載する。価格は51万8000ウォン。

 PS3のスペックおよび価格設定についてSCEK担当者は「韓国はインターネットビジネス的にも重要な国。それだけのスペックでも韓国ユーザーなら活用できると認識している証拠」と説明している。販売が他国より遅かったが、これだけの特典がつけばPS3ファンも待ったかいがあったというものだ。

 またPS3で利用できるオンライン決済方法も他国では提供していない方式を採用した。それが「携帯電話決済」だ。これは携帯電話を利用した、韓国では大変ポピュラーな小額決済方法だ。

 例えばインターネット上でゲームアイテムを買う際、決済方法として携帯電話決済を選択したとしよう。決済をする際本人確認として電話番号と、全ての韓国国民に割りあてられている「住民登録番号」を入力すれば、携帯電話に認証番号がSMSで送られてくる。これをインターネット上の該当画面に入力すれば決済は完了だ。決済金は後で携帯電話の料金と一緒に差し引かれる形となっている。

 PS3のブラウザでインターネットに接続し決済を行う場合も、この携帯電話決済が利用できるのだ。携帯電話さえあれば全てを手元で瞬時に決済できるので大変便利であるほか、クレジットカードを持たない学生でも簡単に利用できるというメリットがあり、コンテンツの販売促進につながりそうだ。

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